百物語の顛末
2018/07/09
専門学生の頃、仲間内で百物語やったんだよな。
でも実際、百も話が無い。
んで、ネットで
「自分的に怖い話」
を掻き集めてなんとか百個、怖い話を集めたんだよな。
蝋燭立てんのは、火事なったら恐いから、煙草を、一つ話したら一本吸うって方法で。
んで百話し終わって、百本目の煙草を灰皿に押し付けたら、不完全燃焼でも起こしてたのか、なんか吸殻が燃え上がってさ、女の子ら、ビビッて泣き出したんだよ。
・・・でも、マジ怖かったのは。
窓ガラスが突然割れた事。
いや、公民館だったんだけどさ。
同窓会って名目でレンタルして。
大会議室でやってたんだ。
窓は押し開くタイプで12枚あって、それが全部一気に割れたんだぜ。
「やっぱ、ネットで他人の話、集めたのは、ズルかったよなぁ」
仲間の一人がそう言ったら・・・
『そうだ』
って、天井から声がしたんだよ。
何つーか、上からした声なのに、地を這うみたいな声で。
で、何が怖かったって、その『そうだ』って声で、いや別に「怖い声」じゃなかったんだぜ。
なのに、全員気絶したんだよ、俺も。
目覚ましたら、すでに朝で、更に絶叫モンの恐怖が其処に・・・
窓、割れてなかったんだよ。
なのに、ガラスの破片が部屋中に散らばってて。
俺らガラスの破片の絨毯の上で、寝返り一つ打たずに寝てたんだ。