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小高い里山

2019/06/09

自分が小学生の時だから、
もうかれこれ30数年前の事になります。
家族と京都府下のJRの某無人駅で
降りて釣りに行った帰り。
列車の待ち時間が小1時間程あり時間を持て余し、
ちょうどその駅から畑はさんだところに小高い里山があったので、
母親と散策しに行こうという事になりました。
里山沿いの小道を歩いて行くと、
その道は戦没者慰霊碑のところで途切れており、
引き返そうとした時に、
慰霊碑の裏側に樹木と慰霊碑に隠れるように、
1m強の道が山頂の方へ向いて続いているの見つけました。
時間も少し余裕があったので登ってみようかという事になり、
下草を掻き分けて入って行きました。
その道は結構木々が鬱蒼としており暗く、湿気も多く、
足場も落ち葉が堆積しており、かなり不気味な雰囲気でした。
また、道沿いに無数のかまぼこ板状の木片が草の中に刺さっていて、
その朽ちた板切れをよく見ると、
『ポチ』だの『シロ』だのペットの名前のようなものが書き込まれていました。
そのような道を約100m程行くと、
30~40坪程度の広場のような場所が開けていました。
そこには4本の柱と屋根の残骸が乗った、
東屋風の休憩所のようなものが在り、
そばに棺桶を担ぐ折の四肢のついた板が打ち捨てられてありました。
また、その広場状の土地の上がってきた道の対角線上の位置から、
また同じような鬱蒼とした小道が延びていて、
怖いもの見たさもあり、更にその道を上がっていきました。
そこから約50m程登っていくと急に視野が開け、
そこには自分の知っている墓地とはかなり異形の
墓地らしきものが広がっていました。
なにが異形かと言うと、
その墓地には墓石がひとつも無く、点々とした土饅頭と、
その幾つかには朽ちて折れた卒塔婆が刺さっていたり、
他には丸い石が数個置かれいるもの、
作業用のヘルメットが置かれているもの、
ボロボロの熊のぬいぐるみが置かれものなどがありました。
もうこの時点で母が
「これ、あかんわ早よ帰ろ」
と言って、ぼ~っとしていた自分の手を
引っ張るようにして山を降りました。
長文になり申訳ないですが、
その時の経緯は以上です。
その、打ち捨てられたような様子が、
子供心に強烈に印象付けられてます。
今から考えると、
火葬化に伴い廃棄された墓地なんでしょうかね・・?
あと、後日談という訳ではないですが、
5年程前にドライブで近くまで行った折に、
かなり迷いながらですがなんとか当地の駅にたどり着き、
その墓地に行ってみました。
そこには30数年前と変わらず、
朽ちた東屋、打ち捨てられ担ぎ板、
土饅頭もそのままに残っていたのには驚きました。

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