アヤシイ家
2019/06/07
昔住んでた家が、アヤシイ家だった、らしい。らしい、っていうのは、私が零感であんまり怪異に気付かなかったから。母や妹達は、けっこうアヤシイ目にあっていたそうだ。1.外壁にヒビが入ってて、その隙間に目赤の白蛇が棲んでいたそうだ。 時折そこから顔を出して赤い舌をチロチロ出してい…
2019/06/07
昔住んでた家が、アヤシイ家だった、らしい。らしい、っていうのは、私が零感であんまり怪異に気付かなかったから。母や妹達は、けっこうアヤシイ目にあっていたそうだ。1.外壁にヒビが入ってて、その隙間に目赤の白蛇が棲んでいたそうだ。 時折そこから顔を出して赤い舌をチロチロ出してい…
2019/06/07
昔勤めてた職場が変だったな。まず、初日から子供の気配がする。天井からばたばたと足音がして、子供の声が聞こえる。気になって「上って何があるんですか?」って聞けば、「うちが借り上げてて、空き事務所で仮眠室になってるけど、コレ(現象)は気にしないで、よくあるのよ」これは…
2019/06/03
父から実際に聞いた話です。木工職人だった父が夜遅く作業場の片づけをしていると、背後で人の歩く足音がします。オガクズを踏みしめる、さく…さく…という音がはっきりと聞こえます。こんな時間に人が来るなんて。不気味に思った父が振り返るが誰もいない。足音も止みました。そしてまた…
2019/06/03
大学2年の夏休み、男7人でキャンプへ行こうという話がでた。田舎に住んでたAが「とっておきの穴場があるんだよ」と言うので、車2台でAの言う山奥の渓流へと行くことになった。高速を3時間ほど突っ走ったあと1時間ほど車を走らせ、山を30分ほど上ったところで、本道からそれる…
2019/06/03
オフィスにひとり残って残業してる時、ふとトイレへ行って用を足した。すると、洗面台の鏡に映った背後の個室用の扉の鍵が、いきなり『使用中』にスッと変わった。(意味判るかしら)ギョッとしてオフィスに逃げ帰り鍵をかけると、外からガタガタガタッと開けようとする音。防護&撃退用…
2019/06/03
ガキの頃、朝起きたら、火の気がない和室の押入の襖が、下30cmぐらい焼けていたことがあった。焼けているというより、襖の上紙一枚だけが『炙られてめくれてる』というカンジで、下から古文書みたいな筆文字がのぞいていた。その家は家を建て替えるあいだ1年間だけ借りていた古い木造…
2019/06/02
私はオカ板でもお馴染みの例の生き人形の生放送を見ました。スタジオがパニックになったとかは覚えていませんが、人形の顔などは今でもはっきり脳裏に焼き付いています。その当時私は小学校高学年で妹は低学年。親は留守にしていて、2人でその番組を見てしまったのです。兎に角怖くて怖くて…
2019/05/29
戦後すぐのお話。哲夫という田舎の青年が、カメラマンに成る為に上京しました。哲夫には幸恵という恋人がいました。幸恵は両親の反対を押し切り哲夫と一緒に上京、貧しい同棲生活が始まりました。貧しいながらも、二人は肩を寄せあい幸せでした。しかし、哲夫の仕事が上手くいきはじめると、…
2019/05/26
我が家は1階で両親が寝て、2階の一室で俺、妹、兄が3人で一緒に寝てた。毎晩寝室で兄妹三人で騒いでて、時折「あんた達早く寝なさい!」って親が叱りに来るんだけど、そういう時は階段を上ってくる音が聞こえてくるから、俺等は「やばい!寝たフリ!」って言って一斉に静かになるのね。…
2019/05/25
〇人浜で聞いた話(北海道)襟裳岬近くの〇人浜キャンプ場。一昨年北海道へ行った際、途中一緒になった京都のセロー乗りの人に、今夜は〇人浜へ泊まろうと思っている事を話すと、彼は真面目な顔で「やめた方がいい」と言う。結局彼と一緒にカムイコタンのキャンプ場へ泊まったのだが、…
2019/05/25
あの日は父さんがいたから、日曜日あたりだと思う。その日は家族4人で部屋にいたんだ。父さんが部屋から出て行ったから、トイレかなーって思ってたわけよ。まぁそんなことは気にせず漫画読んでたのね。そしたら腹が痛くなってきて、トイレに行ったんだ。そしてずっと待っても父さんが出てこ…
2019/05/22
俺は幼稚園児だった頃、かなりボーッとしたガキだったんで、母親は俺をアパートの留守番に置いて、買い物に行ったり小さな仕事を取りに行ったりと出かけていた。ある日、いつものように一人でボーッとしていたら、誰もいないはずの台所でガタガタ音がするのに気がついた。誰もいないはずだよ…
2019/05/17
医療とは生と死の狭間。とりわけ病院にまつわる怪異の数は知れず。このお話は残念ながら病院が舞台ではございません。病院の傍に佇む、町の薬局にて起きた出来事にございます。薬局に勤務する薬剤師のUさん。来局する患者さんも落ち着き、子供たちが読んでいた絵本を片付けていた時の…