父と海に釣りに出かけた
2019/04/26
小学校低学年の時の話です。
ある夏の日、父と2人で海に釣りに出かけました。
釣りというのは投げてから食いつくまで時間が掛かります。
「時間かかるから泳いでこれば?」
恥ずかしながらも下着姿になり海に飛び込みました。
入ってすぐは浅瀬が続いているので、楽しく遊んでいました。
しかし、もうちょっと奥へ行こうと足を踏み出した瞬間、
あるはずの足場がなく溺れてしまいました。
もうパニックです。
なんとか浮上しようともがくのですが、
もがけばもがくほど沈んでしまいます。
それでもなんとかと、もがきながらふと海面を見上げました。
すると、どういうことでしょう。
自分の体の分ほど、海面に円ができていたのです。
そう、呼吸ができたのです。
呼吸ができたことで冷静になり、このままじゃだめだと、
浮上するために体の力を抜きました。
思惑どおり、体はどんどん浮上し海面に到達しました。
そして、岸に向かってバタ足を開始したと同時に
父が助けに来てくれました。
もしあの時、海面に円ができていなければ、
今の私はなかったかも知れません。
とても不思議な体験でした。
この話をしても誰も信じてくれないのは残念ですが・・・。