ダンボールのミカン箱
2019/04/26
小学生のときの話。
河原で数人で遊んでいたら、
さして広くない川幅の真ん中らへんを
ダンボールのミカン箱が流れてきた。
ダンボールだから沈みそうなもんだけど、
中に発泡スチロールか何か浮力の大きいものが入ってたのかもしれない。
誰かが見つけて、格好のターゲットだということで、
みんなで石を投げた。
ひとりが投げた大きめの石が見事に箱の上部に当たって、
ダンボールの上蓋がぱっかり開いた。
そしたら、そこからぼわーっと白い煙か水蒸気が出てきて、
上には立ち上がらず水面上に低く広がった。
もしかしたらドライアイスなのかもしれない。
不思議なのはこの後で、
煙はシュンという感じで
一気に何か多数の小さな白い丸いものに変わり、
それはよく見ると博多人形の首だけのような感じだった。
おそらく百以上あったと思う。
それがミカン箱のまわりにぷかぷか浮いたまま、
一個も離れないで流されていった。
みんなで追いかけたけど、堰になってるとこで先に行けなくなった。
それでも見えなくなるまでずっと見ていた。