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片想い

2019/04/11

自分、服屋で仕事してるんだが、
店のお客さんで、霊感がやたら強い人がいる。
その人(Aさん)が久しぶりに来て、
店長と俺で接客に付いたんだが
試着する段階になったら、
一番近くの試着室では着替えず、
離れた、もう一つの試着室を店長が勧めた。
話を聞いたら、近くの試着室付近に
「居る」らしく、
Aさんが毎回拒否ってるらしい。
確かに、その試着室は俺ですら、何か感じる。
まぁ、キャーキャー言いながら
別の試着室に移動したんだが、
ついでの様にAさんが
「店長、顔色悪いけど…何か拾った?」
と、言った。
店長を見ると、
確かにあんまり顔色は良くない。
ここしばらく、
肩凝りが酷いかったりしてたってのがあるが。
どうやら右に誰か「居る」らしい。
俺も見ようと近くに寄ったら、…右の人を感じた。
フワってか、サワサワってきた。
俺、見る事はないけど「感じる」奴らしく、
なんとなくわかっちゃう時あるけど、
人にくっついて「居る」人は初めてで、
鳥肌たったお…orz
そういや、暫く店長の側に寄らない様に
無意識に動いてたし。
脱線したが、試着終了したAさんに、
とりあえず「居る」人を取ってもらう。
Aさんは、昔から見たり、感じたり、
憑かれたりする人らしく、
対処法もある程度できるらしい。
取って貰った店長は、
肩が痛いのが無くなり、かなりビビってた。
Aさん「店長、誰かに片想いされてない?」
店長「は?ありえないですよー!」
Aさん「店長が気付いてないだけ、
たぶんこのビルの中の人で、毎日見られてる」
店長「…なんでですか?」
Aさん「(店長の右側を見てから、目線を外し)
店長に…片想いしてる男性がいる、妻子持ちだね。」
店長「えー!(笑)妻子持ちに~?やだー(笑)」
なんだか一瞬、場が和んだ様になったが、
俺とAさんはあまり笑えない。
だって、片想いしてる人が
店長の所に「居る」って…
生き霊じゃん。
俺とAさんを見て、
店長も漸く青ざめる。
店長「そ、そ、それって、誰かわかります??」
Aさんに「(店長を見つめ)…このビルの従業員だよ。近くの人。」
店長&俺「!!」
店長は、三十代中場の小太りな毒女。
しかし、顔が美人なので、
片想いされるのも納得できる。
しかし、生き霊とは穏やかではない。
「想い」は、かなり強いらしく、
店長の右側に居て
Aさん「内臓なんかに影響が出てるよ、
病院とかでも見て貰いなさいよ~。
あと、最近太ってきたのは、その「人」のせい。
カップラーメンとかバッカリ食べないで、
とにかく綺麗な水をたくさん飲みなさいよ~。」
店長「なんで食生活までわかるんですか!」
Aさん「だってわかるんだもん(笑)
あ、あと、今住んでる所も引っ越しした方が良いよ。」
どうやら、Aさんには、
店長の部屋も感じたらしい。
店長「え?部屋もですか?」
Aさん「うん。店長には運気悪い部屋だよ。
私も、今の家駄目だからわかる(笑)」
店長「社宅扱いなんで、難しいですorz」
Aさん「たぶん、土地と間取りが良くないのかも。
トイレの位置は?」
店長「北です。ちなみに、その横が私の部屋です。」
Aさん「あら~。北トイレはまずいでしょ。
トイレは、毎日掃除してね。
私も毎日掃除してるよ。」
俺「あのー、私の部屋も北トイレなんですが…大丈夫ですかね?」
Aさん「○○ちゃん(俺)は大丈夫。
だって、自分ではねのけれるもん。
この人(店長)は駄目、気が弱いし、くっつかれやすい。」
店長「○○(俺)は、はねかえせてるんですか?」
Aさん「無意識で出来てるみたい。強いから(笑)」
店長「強いんだ(笑)」
Aさん「なんか守護霊が強いの付いてる。
かなり強いね~。なかなか死なないよ、
長生きするみたいだよ(笑)
でも、体弱いでしょ?」
俺「弱いです。でも、運は良いです。
この前も事故って、車は大破しましたが、
私は鞭打ち3日で治りました」
Aさん「(笑)あ…病気で三回入院してるでしょ」
俺「う~ん何回だっけ?」
(さっき思い出したら、確かに三回入院してた。)
Aさん「アンタは大丈夫!
はねのけれられるし、守護霊強いし。
問題は店長。気を強くもちなさいっ(笑)」
店長「無理ですぅ~。
どうしたら良いんですか~orz」
Aさん「とにかく綺麗な水を沢山飲んで、
出すもの出す!!
で、トイレを綺麗にして、気を強く持ちなさい。」
俺「嫌な感じしたら、
『アンタなんか知らない!関係ないんだから、帰れ!!』
とか追い返す様にすると良いですよ。(`∀´)」
Aさん「そうそう(笑)」
店長「えぇぇ(´д`;)」
そこで大分、場が和んだんですが、
更にまだ続きます。
Aさん「店長とこさぁ…、お母さんとかが水子隠してない?」
店長「え?ないですよ。多分。」
Aさん「もしかしたら、居るかもしれないから、
実家に帰った時にでも聞いてみて。
私も、母親は隠してるけど、
姉が母親が下ろしたの覚えてて言われたの。
女の子の水子がいて、妬っかんで悪さされた事あるし。」
店長「ど、どうしたんですか、それは?」
Aさん「水子は取ることできないから、
時たま拝んであげてる。
あなたの事は覚えてますよー、
だから悪さしないでねーって。」
店長「…聞いてみます。」
この後、店で店長が居てはいけない場所や、
気を付ける事などを話し、
買い物してAさんは帰って行った。
しかし、生き霊に水子で、店長可愛そうだった。
とりあえず、店の他のスタッフが
「霊なんか知らねーよ~。こっちくんな!( ゜д゜)、ペッ」
って体質ばかりなので、簡単な徐霊を教わり、
時たま店長を徐霊してあげれる様になりますた

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