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息を吹きかけるもの

2019/03/22

1976年から1978年。
京都北区に後輩の前田(仮名)が下宿していました。
2階建ての木造下宿アパートは
玄関を入ると両側に4畳半の部屋が6部屋ずつ並び、
2階も同様の作りで、部屋ごとに植物の名前がつけられていました。
蘭(らん)とか楓(かえで)とか桔梗(ききょう)とかです。
夕方、日も沈みかけた頃に帰ってきた前田は玄関を開けると、
薄暗いローカを、漠然とした黒い気体のような物が
各部屋にサーッと散らばって入っていく様子を見てしまいました。
何だろう?と思ったそうです。
目の錯覚かなと思ったと言ってました。
当時、ほとんどの学生はバイトをしていました。
前田が帰ってきたときには下宿には誰もいない状態でした。
前田の部屋は1階の一番左奥でした。
気のせいだろうと思い自分の部屋へ向かいました。
下宿の部屋の日差しは全体的に悪く、
特に一番奥にある前田の部屋は
昼でも明かりを灯さないと真っ暗な状態でした。
引き戸の部屋の戸を開け、中に入り、
手探りで蛍光灯のヒモを探し、
それをつかんで明かりをつけようとしたまさにその時です。
外から帰宅して、部屋の暗さに
目の慣れていない状態の前田のすぐ目の前から、
何かが「ハァーッ!」と息を吹きかけてきたのです。
前田は慄いたと言っていました。
驚いて、すぐに明かりをつけたのですが、
何も部屋にはいません。
一体、今、自分の顔に息を吹きかけたのは
何者だったのだろうと言っていました。

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