狂ったような笑い声
2019/01/31
消防の時、図工室の隣に準備室ってのがあって
いつも鍵がかかってた。
放課後友達と下らない話で盛り上がって
帰りが遅くなった。
もう薄暗いしさっさと帰ろうって事になって
昇降口に向かったんだけど途中にその準備室がある。
ちょうど前を通りかかった時に
「あはははは~~」
と狂ったような笑い声がした。
薄暗い校舎には自分達以外は
職員室にいる先生くらい。
その職員室は2階にある。
「あははは~~、ひひひぃぃ~~」
って声がどんどん大きくなって
良く見るとノブがガチャガチャ回ってる。
俺等完全にびびって
準備室の反対側の壁に張り付いて動けなくなった。
友達の一人が
「せんせ~~~、そこにいるんですか~~。」
って泣きながら喚いてた。
その声があんまりでかかったのか
2階の職員室まで聞こえたらしい。
2、3人の先生がとんできて
「お前達なにやってんだ!!」
って説教くらいそうになった
でも俺等の怖がり方を見て
「大丈夫だから、な。
早く帰れ、お母さんに迎えに来てもらうか?」
俺等はその提案を却下して
3人で寄り添うように帰ったよ。
ノイローゼ気味の先生がいたから
1人で閉じこもって鬱になってたのかもしれない
あの時駆けつけた先生は
準備室の中に何があるか分かっていたような気がする。
結局あの声の主は分らずじまい、
オカルトも怖いが狂う寸前の人間も怖い。