西洋館
2018/12/08
高校の時の友人に聞いた話を書きます。
彼が中学生の時行った修学旅行だか
林間学校だかでの事です。
見学等を終えて旅館に着いた後、
彼のクラスで肝試しをしたいと言ったところ、
担任の先生も許可してくれ、
じゃあ肝試しのルートを決める為に
彼と仲間数人で下見をする事になりました。
その際に先生から
「懐中電灯をちゃんと点けていけよ。
もしお前らが迷っても懐中電灯の灯りが見えればわかるから」
と言われたそうです。
(ここら辺の地理関係は僕にもちょっとわからないのですが)
そうして彼と仲間が下見に出発。
しばらく歩いたところ、
大きな洋館のようなお屋敷が見えたそうです。
その屋敷は明かりもついていて
生活感も感じられたのですが、雰囲気もあって
「肝試しにはいいかもね」
などと話をしていたそうです。
またしばらく行くと分かれ道になっていて、
左に行けば旅館に戻る方向。
右はまだずっと道が続いていました。
友人達はそこで
「右に行ってみようか?」
「うーん。でももう遅いから戻ろうぜ」
と言ったやり取りの後、旅館に戻ったそうです。
旅館に戻ると何故か先生が怒っていたそうです。
先生が言うには
「お前らなんで途中で懐中電灯消したんだ!?
突然灯りが見えなくなって心配したんだぞ」
との事。
友人達は無論ずっと懐中電灯を点けて下見に行っていて、
先生の言っている事が理解できなかったそうです。
ただ、先生は怒って聞く耳を持たなくなってしまい、
結局肝試しは中止になりました。
翌日、次の見学地へと移動の為バスへ。
バスは昨夜下見に通った道を進みました。
しばらくすると昨夜見た洋館風のお屋敷が見えました。
昨夜見た時は明かりもついていて生活感もあったその屋敷が、
ボロボロの廃墟だったそうです。
そしてしばらく行くと分かれ道。
左は旅館に戻る方向。
右は…。
崖だったそうです。