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正夢とドッペルゲンガー

2024/08/24

心霊体験ではないですが芥川龍之介が体験したとも言われるドッペルゲンガーってこれなのかなぁと思う体験談です。

青森県出身の30代後半の男です。
当時仕事で宮城に住んでました。また妹は千葉県に仕事のために住んでました。
私は当時24歳だったと思います。
仕事をし始めて2、3年経った時に青森に住む親からゴールデンウィークに家族全員集まって旅行へ行こう!と提案され、それもいいかと了承しました。

新幹線で青森~宮城~東京。路線電車で千葉の成田山で家族全員集まる事になりました。
旅行内容は初日に家族全員集まる。
次の日の早朝で成田山神社でお祓いを受ける。東京をブラブラする。浅草を見て回る。
2日目は川崎大師でお祓い。3日目に解散というスケジュールでした。
スケジュールも東京観光も全て親と妹任せでした。
今考えれば男の厄年が数えで26歳だったので私のために厄払いも兼ねての旅行だったことが分かりました。

話が変わりますが旅行の半年前辺りで本当に不思議な夢を見ました。
どこかの駅のベンチに座る親子、父親と男の子の夢を見ました。
しかもその男の子の目線で自分が夢を見ていました。
その夢では男の子の考えてることや視線が全て分かり、男の子と同化してる感覚で夢を見てました。

その男の子の視線の先には線路を挟んで向かいの電車を待っている人達に向けられていました。
その人混みの中に私(男の子とでは無い)と服の趣味が合う服装をしている人がいました。
どんな顔をしてるんだろうと興味を持って見ようとしましたがたまに視線が外れます。

男の子の隣に座る父親が何か軽く叱ってるせいなのか男の子の視線は父親に視線が移ります。
でも私は同じ趣味そうな服装をしている人の顔を見たくて夢の中の私は男の子の顔を駅向かいに合わせようとします。
あまりにも男の子がキョロキョロしてるせいか駅向かいの女性二人にも気が付かれクスクス笑われていました。

そこで夢は覚めました。
不思議な夢だなぁと思ってはいたのですが夢は夢だし暫くしたら忘れてしまいました。

話を戻します。

家族旅行は東京観光以外は神社仏閣巡りのため私は半分は飽きてはいました。
お祓いだって何のためにこんな面倒臭いことをやるんだろうと思ってたくらいでした。
川崎大師でお祓いを済ませたらもう神社仏閣巡りは終わりだったので会社の同僚にお土産くらい買っていこうと帰る算段を考えながら川崎大師駅(駅名は覚えていません。たぶんこの駅だったかと思います)のホームに立った時に驚きと冷や汗が出ました。

線路を挟んで向かいのベンチには親子が座ってました。
父親であろう男性と、その子供である男の子が座ってました。
その瞬間、半年前に見た夢を思い出したした。
あれは正夢だったのかと驚いたことと男の子の中に夢で見ている私がいて対峙しているということはドッペルゲンガーか!と全身から冷や汗を流しました。

何せドッペルゲンガーに会うと死ぬという都市伝説があるし芥川龍之介もドッペルゲンガーに悩まされた話も知ってます。
これはえらいことだ!
線路を挟んでいるのでそう簡単にお互いが鉢合わせする事はないと思いますが死の恐怖が襲っている私はもう生きた心地がしません。
必死に目を合わせないようにしてました。

夢の中で自分と趣味が合う服装をした人は自分自身でした。
その時の服装も夢の中と同じで男の子の視線を感じてたのに同じ趣味の服装の人は何で必死に目線を反らしていたのかやっと分かりました。
死の恐怖を感じてた事と早く電車が来てくれと必死に願っていた自分自身がそこにいたのです。
夢の中の自分自身と半年後の自分自身が会った瞬間でした。
男の子と父親の服装、行動も夢と全く同じでした。
男の子の視線に気が付き、笑っている二人の女性は母親と妹でした。
電車が来て逃げるように飛び乗り、地震がきたときに机の下に潜り込む様に絶対に外を見ない姿勢で電車が動き出すまで周りに笑われようと必死でした。

何事もなく電車が動きだし助かったと思いました。
それからは何も問題なく帰宅することができ、今の今まで無事に過ごせてます。

ドッペルゲンガーってこういう事なんだなぁと思います。

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