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後ろで叫んでいるのは誰

2020/12/23

俺が大学生の時の話。一年は大学の寮に入ってて、2年から一人暮らし始めた。建物自体は古いけど内装は綺麗だし、家賃も安かったから決めた。そのアパートに住み始めて3日目くらいだったと思う。

俺ファミレスでバイトしてて、その日は閉店までシフト入ってたから2時過ぎに終わった。私服に着替え終わってケータイ見たら、彼女からバイト終わったら電話ちょうだいってメールきてた。家帰ってから電話しようと思って足早に原チャで帰ったんだ。そのアパートは二階建てで、俺の部屋は二階の真ん中の部屋。部屋についてすぐに彼女に電話した。

「終わったよー。」
「おつかれさま!まだバイト先にいんの?」
「いや、帰ってきたよー」
「じゃあ友達?」
「ん?どゆこと?w」
「あwテレビかw」
「だからどゆこと?w」
「いや、男の人の叫び声聞こえてるから友達かと思ったけどテレビでしょ?」

その瞬間すごい鳥肌立って心臓が止まるくらいゾワッとした。当然部屋には俺以外誰もいないし、一人暮らし始めたばっかでテレビもまだ買ってなかったから。
「いや、ちょっとまて。まじで怖いからやめて。1人だしテレビまだねえし。まじでビビらせよーとしてんならやめて」
「え?ちょっとまって逆に怖い。わたしガチで言ってるんだけど。え?じゃあずっと叫んでるのだれ?」

とか言ってた瞬間、ベランダに干してあった服が全部一階に落ちたんだ。まあそれは突風でも吹いたのかもしれないけど、帰るときは風も強くなかったし、なによりタイミングが怖すぎて家飛び出して原チャ飛ばして近くに住んでる友達の家に転がり込んでその日は泊まらせてもらった。すっげえ怖かった。

んで次の日、不思議なもんで昨日はあんなに怖かったのに外が明るいと何であんな怖がってたんだろうくらいのテンションになってきて、家に帰ったんだ。それからそう言えば落ちた服を拾ってないこと思い出して、回収してきたんだ。そっからは特に何も起きずに過ごしてた。

でも一週間後、大学から帰ってきたらアパートに警察が10人くらいいて、俺の斜め下の部屋に出たり入ったりしてた。しかも辺り一帯なんか凄い臭くて、思わず吐きそうになるくらい。警察にどうしたんですか?って聞いたら、どうやら斜め下に住んでたおっちゃんが部屋で首吊って自殺したらしい。

死後1~2ヶ月経ってたらしくて腐乱してるから、しばらくはちょっと臭いがキツくなるかも、って言われた。マジかよ気持ちわりーなーって思ってた瞬間鳥肌が立った。あの日ベランダから落ちた服、全部おっちゃんの部屋の前に落ちてたんだ。もしかしたら気づいて欲しくて自分の部屋の前まで俺を来させたのかな。

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