ダイジョブ?
2019/09/21
昔、先輩(男)から聞いた話を思い出した。
忘年会で飲みすぎた先輩の同僚が、店を出て駅に向かう途中で吐いてしまった。
「うわっ、汚ねえっ!」と、一緒にいた連中は誰も介抱しなかった。
電柱に寄りかかりながら、ひとしきり吐いて落ち着いたその人は、「ありがとう、もう大丈夫。ありがとう、すいません」と、誰もいない空間に向かってぺこぺこお辞儀してる。
「あれ、今の外人さんどこ行ったの?」ときょろきょろする吐いた人。
「ダイジョブ?ダイジョブ?って、俺の背中さすってくれてたんだけど…」酔っ払っているんだろうと先輩達は笑ったが、近くの露店のおじさんが「ああ、またあの人だね」と言って笑った。
何ヶ月か前に近くで亡くなった世話好きの外国人男性の霊が、酔っ払いを介抱することがよくあるんだそうだ。
背筋を寒くしていいのか、ほんわかしていいのか、よく分からん話になってしまった。