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開かずの土蔵に凸った

2019/08/11

オヤジから聞いた話。
オヤジが子供の頃住んでた家に、開かずの土蔵が在ったらしい。
なんでも、土蔵の中には誰の物だか判らない首塚が在り、中に入ると首を斬られて死ぬ、なんて言い伝えが残ってたそうだ。
当時オヤジは、その言い伝えを全く信じて無かったそうだ。
「ホントかよ?」
「誰に首斬られんだよ?」
「土蔵に武士でも住んでんのか?」等と完全に馬鹿にしていたらしい。
そんなオヤジが十歳の時、学校で肝試しが流行った事があったそうだ。
学校では、「昨日の晩は、何処の墓場に行き幽霊を見た」
「何処のトンネルで、おかしな声を聞いた」そんな話しばかり。
肝試しから帰ってきた奴等は、ヒーローとして皆から崇められていたそうだ。
オヤジも幾つかの凸に参加し、それなりに楽しんでいたのだが、狭い田舎の肝試しスポットなど限りがある。
次第にネタ切れ状態になったらしい。
そんな時にオヤジは、自宅に在るじゃん!と、開かずの土蔵を思い出したそうだ。
早速学校でオドロオドロしい言い伝えを友達に言い振らし、パーティーを集め凸ったそうだ。
決行日・・・オヤジと仲間達は深夜二時過ぎに、それぞれ担当の道具を装備して、開かずの土蔵に集まったそうだ。
灯り担当、閂破壊用の大工道具担当、塩や酒担当など。
変わった物だと、パーティーに神主の息子が居て、そいつは色々御札セットだったとか。
(交通安全とか豊作祈願も混ざってたらしいwww)とにかく、当時のオヤジ達に出来る最高の装備で凸ったそうだ。
そしていよいよ閂をノコギリで切断して、土蔵の扉を少し開け中の様子を伺う。
真っ暗で何も見えなかったそうだ。
そこでオヤジの家で飼ってた鶏(オヤジの装備品だったらしい)を土蔵の中に投入し、様子を見ていると・・・「ケッー!コケッ!ゲキョッ!!」シーン・・・突然、鶏が騒ぎ、断末魔の叫びを残して静かに!オヤジと仲間達はそりゃあもうパニクったらしい。
神主の息子があわてて御札乱舞を繰り出し、閂の切れ端を皆で扉にハメてオヤジの家に逃げ込み、大騒ぎしながら全員で塩を浴びたそうだ。
そこで、オヤジのオヤジ(つまり俺のじいちゃんだ)に見つかり凸は終了。
オヤジと仲間達は怒られるのを覚悟して、じいちゃんに事情を話しそうだ。
予想通りじいちゃん大激怒!全員布団叩きで尻をひっぱたかれたそうだ。
(腫れがひくまで痛くて椅子に座れなかったらしい)次の日の朝、じいちゃんとオヤジは土蔵に行き、中を覗いて見たそうだ。
中には大きな石碑の様な物と、首の無くなった鶏が・・・オヤジはそれを見て、恐ろしさと鶏に申し訳無い事をした自責の念で、その場で泣き崩れたそうだ。
その後、土蔵は厳重に封印されて誰も入らぬまま、現在は新幹線の線路に・・・もし今も残っていたら、俺は凸っただろうか?オヤジの話しを聞いていなければ凸ったかもなぁ。
・・・因みに、じいちゃんも子供の時に凸って怖い目にあったそうだ。

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