ネット上に存在する不思議で怖い話を
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霊能者ごっこ

2019/06/25

全然怖くないがちょっと不思議だった、
俺の子供時代の経験。
小学2年生の頃。歳がバレるが、まあ90年代。
霊能者ものの漫画とか映画が流行してた。
孔雀王の映画版なんてTVでやった日には、
翌日の学校が九字切りしてる奴ばっかだったねw
で、俺と友人たちの間でもやっぱり霊能者ごっこが流行っていて、
戦隊もののヒーローの必殺技を真似る感覚で、
「オンキリキリなんたらソワカ!」
「南無阿弥陀仏!」
とかやってた。
ある日、友人のマンションに遊びに行った時のこと。
その日も霊能者ごっこをやる事になった。
何をするかと言うと、マンション中の適当な場所を指差して、
「ここに霊気を感じる!」
「悪霊が見えるぜ!」
「除霊だ、皆お経を唱えろ!」
…と、霊と戦ってる気分になりきる…と言うものだ。
すっごく痛々しいが小学2年生だったんだ。
許してください。('A`)
そんな遊びが小学生にとっちゃめちゃくちゃ楽しくて、
段々ヒートアップ。
武器が欲しくなった俺は、メモ帳に
『あくりょうたいさん』
とか五芒星書いて、御札を作った。
「この御札でこのマンションの悪霊を除霊するぜ!(キリッ」
手作りの御札(メモ用紙)を掲げながら、
友人と共にマンションのロビーに向かう。
もう気分はかっこいい霊能者。
「ここが悪霊の巣だな!」
俺たち以外の住人は周囲に一人も見当たらない。
貸し切り状態。
他人様のマンションのロビーを勝手に悪霊の巣認定して、
俺らは突き進んだ。
と、その時。
突風が吹いて、俺の手から『御札』が吹っ飛ばされた。
俺ポカーン。
友人もポカーン。
しかし次の瞬間、
「悪霊の反撃だー(゜∀゜)!!」
「皆、負けるなー除霊だー(゜∀゜)!!」
猛烈に興奮した。
ごめんなさい馬鹿だったんです…。
すると今度は、俺らを吹き飛ばしそうな突風が吹いた。
本当、立ってるのがやっと。
御札(予備)を取り出す俺。
吹っ飛ぶ御札。
ますます強まる風。
白熱する戦い(?)。
さらに予備を取り出す俺。
吹っ飛ぶ御札。
しかし3枚目が吹っ飛んだ直後、風が止んだ。
「勝ったー!(゜∀゜)」
「うおおー!(゜∀゜)」
満足した俺らは何の疑問も持たずに、
遊んだ遊んだーと超満足しながらその日は解散した。
ちなみに、吹っ飛んだ御札はゴミになるから
回収しようと思ったんだが、結局どこにも見つからなかった。
今思うと、マンション構造上の問題で
たまたま風が吹き込んだだけだったのかもしれないが、
あれだけの風が、あのタイミングで
マンションのロビーに吹き荒れてたのは不思議だ。
ちなみに天気の良い日だったよ。
遊びで除霊ごっこなんて、最近の怪談じゃ祟りフラグだけど、
俺らがあんまりにも馬鹿なガキどもだったから、
霊的な何かが遊んでくれたのかねえ、なんて思ってる。
近所のおっちゃんが、
ごっこ遊びの悪役買って出てくれたような感じw
あの頃は何か色んな意味でおおらかな時代だった。

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