4人で輪になってだべっていた
2019/06/24
中学時代のことだった。
班に分かれて掃除をしていた。
うちの班はトイレ掃除担当で、
掃除が終わってトイレの前で、
掃除したかどうか確認する先生が来るまで、
4人で輪になってだべっていた。
3分ぐらい話してたかと思うんだけど、
ふと気付くと3人になっていた。
いつの間にか1人消えていたのだ。
その消えた奴が抜けるのを誰も見ていなかったし、
何より4人で小さい輪になってるんだから、
抜けるのを気付かないはずがないんだ。
皆で混乱してたら、
そいつ、トイレ前の階段から降りてきた。
いつの間に上に行ったんだ!?と問い詰めたが、
そいつ階段なんか上った覚えがないって言うんだ。
私達と喋ってたはずなのに、
ふと気付いたら上の階のトイレの前に立ってたんだって。
そいつが輪から抜けたのも誰も覚えてない。
あれは何だったんだろう。
生まれてきて唯一体験した不思議でならない話。