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森の中の池

2019/06/10

俺が小学生の頃、客間には自宅が写った航空写真がありました。

町史の為なのか何年かに1回位の頻度で写真を撮り、希望する家には売ってくれます。自宅のすぐ横には山があり、時々業者に頼んで雑草駆除や樹の手入れをして貰っていました。蛇も出るし、猿も出ます。相当田舎だと思ってください。

で、本題。

小学生の頃、従兄弟と夏休みにその山で遊んだ事があります。昼間でも涼しくて、木に登ったり、隠れん坊したりしました。そのうちに、山の頂上に向かおうと上り始めました。

山と言っても50メートルあるかどうか、小さな森と言った方が良いかもしれません。道なんぞあるはずもなく、樹を避けながら登っていました。

もう少しで頂上だと言うところで、10メートルほど横に崖のように窪んだところがありました。二人でフラフラとそっちに歩いていくと、下の方に湖面が見えました。昼を過ぎて、西日を受けながら金色に光ってる湖面です。

「こんな所に池なんてあったかな?」
そう思ったのですが、あるモノはあります。

木の陰になっているところには、魚影がウジャウジャしていました。ですが、降りるところがない。崖の縁にそって歩いてみても、崖自体が鼠返しのようになっていて降りられない。でも、池の横にはポツンと足跡がある。

従兄弟と二人何だか怖くなって、一目散に山から出ました。オチは分かると思いますが、航空写真を見ても池なんて写っていないのです。両親に聞いても、池なんてあるわけないと、取りあってくれませんでした。

その後、まだ在命中の曾祖父に話すと、
「ありゃ森の神さんの池」
と、簡潔かつ納得いく返答が帰ってきました。

曾祖父もその池を見たことがあったらしいのですが、詳しい話をしてくれませんでした。
「わしゃ神さん見たよ。目がつぶれんで良かったわ。わはは」
とだけいってくれました。

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