猫ばあちゃん
2019/05/27
子供の頃、近所に『猫ばあちゃん』って呼ばれている
優しいお婆さんがいたんだ。
当時80才くらいかな?
なぜ猫ばあちゃんなのかと言うと長くなるが、
まず、実はこのお婆さん全く言葉が喋れない。
ただ猫みたいにニャーニャーと奇声を発する。
いつもニコニコして俺たちと公園で遊んでくれた。
言葉が喋れない代わりに、
まるで猫のように喉をゴロゴロ鳴らしていた。
んでヨボヨボのくせに、メチャクチャ木登りが早かった!
(今考えるとありえないスピード)
…だが、やがてファミコンブームが来て
あまり外で遊ばなくなってからは、
猫ばあさんとも会わなくなった。
そして数年が経ち、ふと懐かしくなって
猫ばあちゃん元気かな~?ってなにげなく親に聞いてみた。
しかし!親は不思議そうに、
「そんな人は知らない」
と言うのだ。
友人の親達も全員、
やはりそんな人は知らないし存在しないと言う。
…じゃあ一体、俺たちと遊んでくれたあのばあちゃんは何なのさ!?