中州の町
2019/05/23
岐阜と愛知の境に
木曽川が数キロだけ二股に別れたところがって、
中州の町に祖父の家があった。
子どもの頃、
遊びに行くと河原や堤防でよく遊んでたんだけど、
川が2本あるから、
どの橋をどう渡るとどこへ行くのか把握できてなかったんだな、
バカだから。
ある年の正月、
一人で出かけたら迷ってしまい、
どちらかの川の堤防沿いのどこかをさまよってた。
すると倉庫のような工場のような建物があって、
誰かいるかも、と近寄っていった。
近づくとどうやら空き家らしく、人気はなし。
ところどころガラスが割れた窓の一つに、
何か書いて板が内側から立てかけてあった。
『中にこどもがいます。
石をなげないでください』
なんだかものすごいヤバい場所に来てしまった感じがして、
慌てて引き返し、
無我夢中で歩いているうちに見覚えのある公園に出て、
超ほっとした。
祖父んちにたどり着いてすぐに、
親や親戚に話したけど華麗にスルー。
以来確かめたことないんだけど、
あれは一体なんだったんだ・・と思い出した。
山奥でなくゴメソ。