葬儀屋さん
2019/05/19
誰にも話せなかった、少しだけ悲しい話。
今年のお正月、大雪で実家へ帰れなかったので、少し日を開けて帰ったの。
いつもは私鉄で帰るんだけど、その日はなぜかJRで帰ろうと思ったのね。
で、JRで実家のある街へ帰りました。
改札を出るか出ないかのところで、
うしろから「すみません、すみません」と声をかけられました。
振り向くと、見知らぬ男の人。
道でも聞かれるのかなと立ち止まると、
彼はこんなことを話し出しました。
彼は以前、葬儀屋さんに勤めていて、
そのせいかどうか“見える”んですって。
で、私の腰のあたりに、
つい最近亡くなった“足の悪い人”が憑いている、と言われたの。
「思い当たることはないか?」と聞かれ、
そのときは別に思いつかなかったので、「いいえ」と答えたのですが、
後でふと思い出したの。
実は、義弟の嫁の祖父が足の悪い方で、
その数日前に亡くなっていたんです。
その“見える”人は、
「下半身のケガや婦人科の病気に気をつけて」
と、去って行ってしまいました。
その一週間後、妊娠が判明。
でも・・・一カ月後に流産してしまいました。
義弟嫁のこと、あまりよく思っていなかったから、バチが当たったの?
でも、初めての赤ちゃんだったから、連れて行かないでほしかった。
主人にも話していない、冬の話。