妻を守る話
2019/05/16
お昼時。たまたま家の近くにいたわたしは、
ついでに昼食を自宅で摂ろうとと思い、帰宅した。
妻のほかに、誰かいる。
何か様子がおかしい。
そっと内部を伺うと、妻が見知らぬ男に乱暴されていた。
わたしは冷静さを失わないようにゆっくりと玄関に戻ると、
そこに置いてあったゴルフクラブを手に取った。
不意をうち、わたしは男を殴った。
うめき声を上げて動かなくなった男を部屋の外に引きずり出し、
その場で叩き殺すと、警察に通報した。
男の手のそばに包丁が落ちている。
殺しても、過剰防衛にはならないだろう。
部屋に戻ると、妻が震えていた。
無理もない。
怖かったんだね。
もう大丈夫、お前にひどいことをしたあの男はやっつけたよ。
わたしがそういうと、妻は一瞬大きく目を見開いたあと、
ありがとう、あなたは頼りになる人ね、と言った。