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インドの幽霊

2019/04/20

いきつけのインド料理店で、
友達と幽霊やら妖怪の話をしていたら、
店長さん(日本人・インド在住経験有)が凄い食い付いてきて、
さらに厨房の調理スタッフのAさん(インド人)まで話に加わってきた。
ヒンドゥー教って輪廻転生するんだから、
インドに幽霊とかいるんすか?って聞いてみたら、
「イッパイイルヨー。ヒルマモソノヘンフラフラシテルヨー」
みたいな答えが返ってきた。
以下、店長さんの経験談と
Aさんの話を通訳してもらった内容をまとめると、
・インドでもきちんと弔ってもらえなかった人は幽霊になる。
・大半の人が見えていて、日中でも普通に出てくる。半透明なのですぐわかる。
・むしろ当たり前すぎて誰も怖がらない。歩行者や車も気にせず通り抜ける。
・幽霊は力の強さによって明確に4段階のランク分けがなされている。
・日中や人ごみの中に出てくるような奴は、ランク1や2の無害な奴だけ。
・夜間や人の踏み込まない山の中、特に水辺などには大量に、
そして特に力の強い奴が集まってくるから注意が必要。
・危険な奴ほど姿がはっきりしていて、生きてる人間と見分けがつかない。
・ただし足元を確認することができれば、
下半身が前後逆になっているのですぐわかる。etc…
これはそのAさんが子供の頃に体験したという話。
店長による通訳越しなので、
細部は聞き間違えている部分もあるかもしれないけど、
そこはご容赦を。
Aさんが10歳くらいの頃、
夕暮れ時に友達4~5人と河原で遊んでいたときのこと。
いい加減遊び疲れてきて、
そろそろ帰ろうかって話になりかけてたとき、
河の上流から歩いてくる人がいるのに気付いたそうだ。
子供の目から見ても上質な服を着てて、
優しそうに微笑んでいる品の良さそうなおじさんだったらしい。
その人は手に大きな器を持って近づいてきて、
「みんなお腹が空いているだろう?これを召し上がれ」
そう言って、茶色くて潰れた楕円形みたいな、
ふわふわしたもの(Aさん曰く、日本の饅頭みたいな感じ)を、
一人一人に手渡してくれた。
それはほかほかと温かくて、
とても美味しそうな匂いがしたという。
全員にそれを配ると、その人はにこにこしながら、
また上流に向かって歩いていってしまった。
現代の日本なら小学生だって怪しむところだろうが、
インドはそのあたりまだまだのどかな文化だそうで、
近所の人が子供たちに食べ物を配ったりするのは
よくあることなんだとか。
けれど友達の一人が、
去っていく男性の後姿をじっと見つめながら、
小声だけど真剣な口調で
「おまえら、それ絶対に食うなよ」
と言ってきた。
腹が空いてたAさん達は、
なんでだよ美味しそうじゃん、食べようぜ、
と喚いたのだが、
「あれは××××だ(ヒンディー語でランク4の悪霊を指す言葉)。
すぐに寺院に持っていって納めてこないとやばい」
そう言って、みんなを引き連れて街にある寺院に向かった。
Aさん達も××××のことは知っていたけれど、
さすがに半信半疑だったらしい。
けれど寺院の敷地に入った途端、
持っていた饅頭?らしきものが煮え滾るように熱くなり、
みんな慌てて地面に放り投げたという。
全員ビビリまくっているところに、
寺院から何人もの僧侶が飛び出してきて、
「大丈夫か?誰も口にしてないな?」
と聞かれ、
そのまま寺院の中に連れて行かれてお祓いのようなことをされ、
家の人を呼んでもらってそれぞれ帰されたそうだ。
後日、Aさんがその友人に、
どうしてあれが××××だとわかったんだ?と聞いたところ、
「だってあいつ、河の向こう岸から歩いて渡ってきたんだぜ?
どう考えても普通じゃないだろ」
全員、男性が河の上流から歩いてくるように見えていた
(その友人も上流のほうを向いていたはずだった)のに、
実際には俺達全員河の向こう岸を見つめていたんだと、
その友人は言った。
それ以来、日が落ち始めたら
急いで家に帰るようにしてるんだと言って、
笑いながらAさんは厨房に戻っていった。

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