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リフォームした中古住宅に引っ越した

2019/03/15

中古住宅をリフォームして、
家族(両親、当時オレ小学6年、妹小学3年)で引っ越した時の話。
金縛りがあったり、廊下でヒタヒタ素足で歩く音がしたり、
居間と廊下の戸のガラスに赤い影が張り付いてたり、
怖い話にでてくるような怪現象がたくさんあった。
その当時はあまりの非現実感から
「うはwww幽霊Ktkr!」
とか怪現象を適度に楽しんでいたけど。
でも、丈夫だった妹が体調を崩したり、
母親までパートを休みがちになって、
家に篭るようになってしまった。
俺と父親はなんともなかったんで、
神社にお祓い頼んだり、
お札貼ってみたりしたけど効果がなくて。
俺も学校とか近所で家の噂とか調べたんだけど、
死人がでたりとか、特に謂れのある家じゃなかった。
そんな時に、うちの父親の同僚の知り合いの知り合いみたいな人が、
「霊能者を紹介する」
と若いにーちゃんを連れてきた。
だるだるのパーカーを着て変なテンションのにーちゃん。
俺ら家族をチラッと見て、
家の中を一回りして、
家の外をフラっと歩いて。
「赤い女がいて、それが女に祟ってる」
「本筋から別れた道ができてしまっていて、そこから入ってきてる」
「さっき道を元に戻したから、もう大丈夫だと思う」
とか言って、お茶だけ飲んでさっさと帰ってしまった。
お金とかも要求されなかったし、
一応用意はしてたらしいんだけど、渡す前に帰っちゃった。
お祓いとか儀式とか呪文とかそういうモノもなくて、
すごくあっさりしていた。
その晩、家鳴りどころじゃなくて、
屋根から何か落ちるんじゃないか、
ってくらいのすごい音が一晩中鳴っていた。
パチッ、キシッてレベルじゃなくて、
ズドン!バキン!みたいに。
みんなで居間に固まってギャーギャー叫んで、
もう夢だか本当だかわかんないくらい恐かった。
何かが家に入ろうとしてるってのが、
見えないけど壁の向こうから伝わってきた。
これはお祓い失敗だろ、って父親が半泣きで電話をかけたら、
『最後の抵抗をしてるんだよ』
『夜が明けるまでには全部連れていくから』
と言って、夜明けと共にピタっと音が止んだ。
次の日から霊現象もなくなったし、
徐々に妹も母親も元気になっていった。
あの夜にみんなで固まってガクブルしたのは今でも忘れられない。

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