ユリの花
2019/03/05
3年前同い年の彼女が事故で死んだ。
その後3年間彼女は作らなかったわけだが、
最近死んだ彼女と同じくらい好きになったかな、
と言う女性が現れた。
そういう風な話をその女性としてて、
やがて付き合う事に向こうも同意してくれた。
そして今年の彼女の命日。
ぜひとも「今の彼女」と一緒に
墓参りに行きたかった。
俺は
「00と同じくらい好きな人が出来た、
許してくれるかぁ~」
的な事を墓前でつぶやいた。
今の彼女も少し涙ぐんでいた。
そしてその日は夕食を食べて、
それぞれの自宅(お互い1人暮らし)へ帰った。
リビングのテーブルの上に、
生前彼女が好きだったユリの花が一輪置かれていた。
合鍵は家族にも今の彼女にも誰にも渡しておらず、
墓前に毎年ユリの花を供えてはいるが、
行く途中にいつも買うのであり、
自宅には1度も持ち込んだ事はなかった。
彼女から許しが出たのかな、
と思った。