祟りに負けない
2019/01/01
普通に怖いと思ったが、
知人に話したら
「それはちょっとひどいな……」
と言われた話。
俺の友達が結婚する前、
付き合ってまだ間もない頃に突然彼女から
「うちの親戚って、なんかね、
祟りか何かあるみたいなんだけど、
そういうの気にしないなら
結婚して欲しいんだけど」
と言われて、
気にしない友達は結婚したわけ。
ところが二年後に嫁の従妹が亡くなって、
その一月後に嫁の叔母さんが亡くなって、
その数週間後に従弟がが亡くなって、
そのすぐ後に伯父さんが亡くなったので、
香典貧乏というか、出費がかさんだせいもあって、
友達は嫁に冗談で、
「祟りって凄いな」
と言ったそうな。
ところがその数日後にまた従姉が亡くなって、
数えたら最初に亡くなった時から
三年以内に13人の親類が亡くなっていて、
死因は全員交通事故死。
それで流石の親友も
偶然にしては多いなと思った時、
嫁から
「別れたいなら、別れていいよ」
と言われたけれど、
子供が二人いたし
そんなつもりは毛頭ないと断ったと言っていた。
しかしその数日後に嫁が交通事故に遭って、
幸い命に別状はなかったみたいだが、
嫁の頼みで離婚して、
それでも今もまだ一緒に住んでるみたい。
実感が湧かないから、俺は友達に
「そりゃ大変だな」
としか言えなかったが、
その時親友が言った、
「大変だけど、偶然偶然!」
という言葉が忘れられない。