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千切れた腕

2018/12/06

友達の話。
A子はその日、いつもと同じようにベッドに入った。
なかなか寝付けず、しばらくゴロゴロしていると、
どこからか「コンッ」と言う音がする。
断続的に音は鳴り、どうやらそれは、
部屋の外、しかもドアのすぐ側で鳴っていた。
「なんなんだ?」
とA子が言った瞬間、ドアノブが
「ガチャガチャッ!」
と回された。
ドアが静かに開いていく。
A子は恐怖で固まって動けない。
そして、開いたドアの隙間から、
何かが出てきた。
…白い、腕。
「…手!!??」
A子はそう分かった瞬間、
とっさにベッドから起き上がり、
ドアを思い切り閉めた。
すると、手首まで出ていたその腕は、
ブチッと千切れ、落ちた。
A子はパニックになり、
慌てて布団に潜り込んで、
朝まで震えていた。
やがて空も明るくなり、
恐る恐る腕が落ちた辺りを見た。
が、何かがあった痕跡は一つもない。
そしてその後一度も
「何か」は来ていないらしい。
この話聞いた時、腕が出てきた事よりも、
腕を千切っちゃったA子が怖かった。
呪われるなよ!!

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