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大きな木に喰われる

2018/12/05

俺が体験した恐怖体験を・・・・
うちの母の実家は神主の家系で、
祖母、母、妹はいわゆる「見える人」なのですが
残念ながら俺には何も見えません。
したがって霊とか全然信じてませんでした。
あの事故にあうまでは。
俺が大学生の頃。
当時バイク仲間とあちこちでだべるという
模範的田舎のDQN大学生をしていました。
その日はやたらに暑い夜で、
しかも雨上がりと言うすごしにくい夜でした。
その日に俺たちがバイクを停めてだべっていたのは、
全国的にも菖蒲で有名な大きな池のある公園
(これで場所わかったかもしれませんが)でした。
時刻は夜中の2時頃、
ちょうどファミレスで飲みすぎたこともあり、
駐車場に仲間を残して
俺は便所を探しに公園の奥に入っていきました。
小さな森を越え、
新しく整備された運動場にトイレがあったため、
そこで用を足し、
来た道を駐車場に向け、戻っていきました。
すると、森に入ったところで、
突然木の上から俺の背中の上に何かが降ってきたのです。
背中に大きな衝撃を感じ、
俺はその場に倒れました。
どのくらい記憶が飛んだのでしょうか?
俺が目を覚ますと、
俺の前に人が倒れていました。
時代遅れの革ジャンにジーパン、赤い髪・・・・・
倒れていたのはどう見ても俺でした。
しかも、倒れている俺から、
意識のある俺は徐々に離れていっています。
とても足が熱い、と思い、今度は足を見ると、
近くの大きな木から伸びた根が俺の足に絡まり
木の根元に引き込もうとしているのです。
俺は、叫びました。
けど、声にもなりませんでした。
すると、倒れている俺の方から、
聞きなれたPHSの着信音が流れてきました。
すると、足に絡まった根は解かれて、
意識のある俺は倒れている俺に吸い込まれました。
そこで、目が覚めました。
20分戻らないので仲間がPHSで呼んでくれたのです。
俺は、かっこ悪いことに半泣きになりながら、
もう帰ろう、ここはイヤだ、
とバイクに飛び乗り、公園を飛び出しました。
とても怖かったのですが、
バイクで走っている最中に考え直しだしました。
「疲れてたから幻覚でも見たのかも」
と。
部屋に着くと、
同棲中の彼女(今では鬼妻)が風呂を沸かしてくれてたので、
一緒に入ることにしました。
なにしろ、汗びっしょりで顔や服も泥だらけだったので。
シャツを脱いだ俺に、彼女が
「どしたん、その背中??
叩かれたの?手形がついてるよ?」
俺はあの時、自分が殺されかけたことを
はっきりと自覚しました。
で、次の朝、急に母から電話がありました。
なんでも俺が大きな木に喰われる夢を見た、
との事。
虫の知らせってやつですかね?
母と同居している祖母も電話口に出てきて、
心配していました。
そこで祖母が
「あんた、背中に痣ができていない?」
と聞いてきたので
俺は真っ青になって、
背中に手形がついていたこと、
昨夜起こった事覚えていることを残さず告白しました。
すると、母は気を失ってしまいました。
電話を代わった妹が言うには、
朝、起きたら妹の背中、母の背中、
祖母の背中にもまったく同じ位置に
手形がついていたんだそうです・・・
なんでも、その公園では
2人ほどその近年で神隠しにあっていたらしく、
近所では有名な怖い場所なのだそうです。
あれ以来、木の下には極力ちかよりません。
いまだに夢に出るほど怖ろしかったから。

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