ネット上に存在する不思議で怖い話を
読みやすく編集・修正してまとめました

本文の文字サイズ

電話ボックスに佇む女性

2018/11/21

何年か前に知り合い(Aさん)から聞いた話です
私の地元、兵庫の方に中国自動車道っていう
高速道路が走ってるんですけど、その下りに
「○○インター」
という名のサービスエリアがあるんです。
と言ってもトイレと自販機くらいで
売店も喫茶店もない寂れた所なんですが。
とにかくそのインターには
電話ボックスが四台設置されてまして、
うち三つは普通の電話機で一つだけ、
モデム回線を繋げれる特殊なやつで色もそれだけ違ってました。
(何年も前の話ですから、現在では撤去されていると思います)
Aさんがそのインターに
Aさんの彼女と車で立ち寄ったのが
まだその電話ボックスが設置されてた頃で
11月上旬の午前2時位だったそうです。
時間も時間でしたから
インターの利用者はAさん達だけで、
近辺にも民家は少なく辺りは静まりかえっていました。
車内で彼女と喋っていたAさんの視界にふと、
例の電話ボックスがはいりました。
一番端の色の違うボックス。
よく見ると薄明かりの中に
真っ赤な服を着た女性が
一人ボックスにいるのが分かりました
「おい、あの子ちょっと変じゃないか?」
そうです、11月の肌寒い夜に
その女性はワンピース一枚と酷く薄着ですし、
さっきからボックスの中に立ってるだけで
電話を掛けている風でもありません。
そしてなにより駐車場には
今Aさん達の他には一台の車も停まってないんです。
「なんか気持ち悪いね」
彼女は怯えていましたが、
Aさんは若干ヤンキ―入ってた事もあって、
面白そうじゃないかと思ったそうです。
「オレ、トイレ行きがてら見てくるわ」
そういってAさんは怖がる彼女をおいて
一人車を離れました。
横目で見るとボックスの中では
相変わらず真っ赤な女性が微動だにせず
立っているのが見えました。
Aさんが用を足して一番端のボックスに目をやると
そこに女性の姿はありませんでした。
「あれ?」
「どこか行っちゃったのか」
と思い電話ボックスの扉を開けた瞬間
ぞくっ…
嫌に生暖かい空気が
Aさんの首元を抜けていきました。
普段、あまり霊など信じないAさん。
しかしこの時だけは
「さすがにこれはやばい」
と感じたそうです。
突然、ポケットの中の携帯が
けたたましく鳴りだしました
携帯に掛けてきたのは
車に居たAさんの彼女でした。
「早くそこから出て!」
彼女は完全に取り乱した様子で
車内から手を振って
「早く出ろ」
のジェスチャーまでしていました。
驚いたAさんが車にかけ戻ると
彼女は真っ青な顔をしていました。
一体どうしたんだとAさんが聞きましたが
彼女がとにかくここから離れようというので
急いで二人はインターを後にしました。
帰りの車内で
彼女は一向に何を見たか喋ろうとしません。
後日、聞いた話では
あの時ボックスに居たAさんの背中に
真っ赤な服の女性がしがみ付くように
おぶさっていたんだそうです。

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

人気の投稿

人気のカテゴリ

RSS