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写真を撮ったら叔父の顔だけが無くなっていた

2018/07/22

私は、子供の頃祖母と同居していました。
祖母は、母の母親です。
我が家に同居する前には、母の兄の家で同居していたのですが、お嫁さんとの折り合いが悪く、叔父からも毎日きつい言葉を浴びせられていて、見かねた母が我が家に祖母を連れてきました。
私の父は、自分の母親を7歳で亡くしたこともあり、祖母の事をすごく大事にしていました。
休日には、祖母を美味しいお店に連れて行ったり、本当に優しかったと思います。
祖母も、父にはものすごく感謝していたと思います。その祖母が、亡くなりました。
そして、その祖母の葬儀をどうするかで親戚の間でもめてしまいました。
私の母が喪主となって葬儀を執り行うこともできますが、父としては最後くらいは実の息子である叔父に祖母をしっかり見送ってあげて欲しいと思っていたようです。
叔父に祖母の葬儀を取り仕切って行ってほしいと話すと、叔父は、勝手にこっちが祖母を連れだしたのだから葬儀には出ないし知らないと冷たく言い放ったようです。
しかし父は、葬儀費用はこちらが全額負担するので、頼むから喪主として最期くらいは祖母を見送ってあげて欲しいと、叔父に土下座までして頼んだのです。
私はまだ子供でしたが、その時のやり取りは今でもはっきり覚えています。叔父も、費用を全額こちらが持つならと、祖母の葬儀への参加と喪主を務めることを了承してくれました。
こうして、つつがなく葬儀を終え、火葬も済ませた後は、我が家で祖母を見送るための宴会を開きました。
宴会では、写真をたくさん撮影しました。当時は、デジカメなんてなかったので、どんな写真が撮れたかはプリントしてもらわないと分かりません。
こうしてプリントした写真を見て、家族全員びっくりしてしまいました。
叔父が酔っぱらって比較的顔がはっきり分かる位置で撮影した写真の、あるはずの叔父の顔だけがなくなっているのです。
一緒に写っている他の人の顔は全てきちんと写っているのに、叔父の顔だけありません。
さらには、別の写真に写った叔父の右腕を、女性の手らしきものが掴んでいるのです。
1枚だけならまだしも、2枚もなんてどう考えても祖母が恨んでいるのではと思ってしまいます。母が叔父の事が心配になり、電話で近況を聞いてみると、叔父は葬儀が終わって自宅に帰った翌日、右腕を骨折していたことが分かりました。
もしかしたら次は頭部に大きなけがをするのではと心配になり、有名な神社でお払いと写真のお焚き上げをしてもらいました。
その前に、叔父にもその写真を見てもらいましたが、さすがの気の強い叔父も、血の気が引いてかなりのショックを受けていたようです。
それから、祖母が眠る墓に家族全員で行き、祖母に叔父を許してあげて欲しいとお祈りしました。
祈祷がきいたのか、墓参りでの祈りが届いたのか、その後も叔父は元気でいます。
ただ、深く反省して、祖母の墓参りにはこまめに出かけていると母が言っていました。

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