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片想い

2018/07/21

自分、服屋で仕事してるんだが、店のお客さんで、霊感がやたら強い人がいる。
その人(Aさん)が久しぶりに来て、店長と俺で接客に付いたんだが試着する段階になったら、一番近くの試着室では着替えず、離れた、もう一つの試着室を店長が勧めた。
話を聞いたら、近くの試着室付近に「居る」らしく、Aさんが毎回拒否ってるらしい。
確かに、その試着室は俺ですら、何か感じる。
まぁ、キャーキャー言いながら別の試着室に移動したんだが、ついでの様にAさんが
「店長、顔色悪いけど…何か拾った?」
と、言った。
店長を見ると、確かにあんまり顔色は良くない。
ここしばらく、肩凝りが酷いかったりしてたってのがあるが。
どうやら右に誰か「居る」らしい。
俺も見ようと近くに寄ったら、…右の人を感じた。
フワってか、サワサワってきた。
俺、見る事はないけど「感じる」奴らしく、なんとなくわかっちゃう時あるけど、人にくっついて「居る」人は初めてで、鳥肌たったお…orz
そういや、暫く店長の側に寄らない様に無意識に動いてたし。
脱線したが、試着終了したAさんに、とりあえず「居る」人を取ってもらう。
Aさんは、昔から見たり、感じたり、憑かれたりする人らしく、対処法もある程度できるらしい。
取って貰った店長は、肩が痛いのが無くなり、かなりビビってた。
Aさん「店長、誰かに片想いされてない?」
店長「は?ありえないですよー!」
Aさん「店長が気付いてないだけ、たぶんこのビルの中の人で、毎日見られてる」
店長「…なんでですか?」
Aさん「(店長の右側を見てから、目線を外し)店長に…片想いしてる男性がいる、妻子持ちだね。」
店長「えー!(笑)妻子持ちに~?やだー(笑)」
なんだか一瞬、場が和んだ様になったが、俺とAさんはあまり笑えない。
だって、片想いしてる人が店長の所に「居る」って…
生き霊じゃん。
俺とAさんを見て、店長も漸く青ざめる。
店長「そ、そ、それって、誰かわかります??」
Aさんに「(店長を見つめ)…このビルの従業員だよ。近くの人。」
店長&俺「!!」
店長は、三十代中場の小太りな毒女。
しかし、顔が美人なので、片想いされるのも納得できる。
しかし、生き霊とは穏やかではない。
「想い」は、かなり強いらしく、店長の右側に居て
Aさん「内臓なんかに影響が出てるよ、病院とかでも見て貰いなさいよ~。あと、最近太ってきたのは、その「人」のせい。カップラーメンとかバッカリ食べないで、とにかく綺麗な水をたくさん飲みなさいよ~。」
店長「なんで食生活までわかるんですか!」
Aさん「だってわかるんだもん(笑)あ、あと、今住んでる所も引っ越しした方が良いよ。」
どうやら、Aさんには、店長の部屋も感じたらしい。
店長「え?部屋もですか?」
Aさん「うん。店長には運気悪い部屋だよ。私も、今の家駄目だからわかる(笑)」
店長「社宅扱いなんで、難しいですorz」
Aさん「たぶん、土地と間取りが良くないのかも。トイレの位置は?」
店長「北です。ちなみに、その横が私の部屋です。」
Aさん「あら~。北トイレはまずいでしょ。トイレは、毎日掃除してね。私も毎日掃除してるよ。」
俺「あのー、私の部屋も北トイレなんですが…大丈夫ですかね?」
Aさん「○○ちゃん(俺)は大丈夫。だって、自分ではねのけれるもん。この人(店長)は駄目、気が弱いし、くっつかれやすい。」
店長「○○(俺)は、はねかえせてるんですか?」
Aさん「無意識で出来てるみたい。強いから(笑)」
店長「強いんだ(笑)」
Aさん「なんか守護霊が強いの付いてる。かなり強いね~。なかなか死なないよ、長生きするみたいだよ(笑)でも、体弱いでしょ?」
俺「弱いです。でも、運は良いです。この前も事故って、車は大破しましたが、私は鞭打ち3日で治りました」
Aさん「(笑)あ…病気で三回入院してるでしょ」
俺「う~ん何回だっけ?」(さっき思い出したら、確かに三回入院してた。)
Aさん「アンタは大丈夫!はねのけれられるし、守護霊強いし。問題は店長。気を強くもちなさいっ(笑)」
店長「無理ですぅ~。どうしたら良いんですか~orz」
Aさん「とにかく綺麗な水を沢山飲んで、出すもの出す!!で、トイレを綺麗にして、気を強く持ちなさい。」
俺「嫌な感じしたら、『アンタなんか知らない!関係ないんだから、帰れ!!』とか追い返す様にすると良いですよ。(`∀´)」
Aさん「そうそう(笑)」
店長「えぇぇ(´д`;)」
そこで大分、場が和んだんですが、更にまだ続きます。
Aさん「店長とこさぁ…、お母さんとかが水子隠してない?」
店長「え?ないですよ。多分。」
Aさん「もしかしたら、居るかもしれないから、実家に帰った時にでも聞いてみて。私も、母親は隠してるけど、姉が母親が下ろしたの覚えてて言われたの。女の子の水子がいて、妬っかんで悪さされた事あるし。」
店長「ど、どうしたんですか、それは?」
Aさん「水子は取ることできないから、時たま拝んであげてる。あなたの事は覚えてますよー、だから悪さしないでねーって。」
店長「…聞いてみます。」
この後、店で店長が居てはいけない場所や、気を付ける事などを話し、買い物してAさんは帰って行った。
しかし、生き霊に水子で、店長可愛そうだった。
とりあえず、店の他のスタッフが
「霊なんか知らねーよ~。こっちくんな!( ゜д゜)、ペッ」
って体質ばかりなので、簡単な徐霊を教わり、時たま店長を徐霊してあげれる様になりますた

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