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捨てられてたバス

2018/06/19

大学の時の先輩と心霊スポットに遊びに行った。
山の中の湖なんだが、地元では結構有名な場所。
自分は反対したのだが、周りの雰囲気がのりのりで仕方なくついていくことになった。
メンバーは四人。私、先輩、友人A子、B君。
B君と先輩が前に、私とA子が後ろに乗って夜中の2時、その場所にたどり着いた。
暗いは気持ち悪いわ、でもう帰ろう、と言ったんだけど、男性二人は今だのりのり。(私はその場所につく直前に猛烈な眩暈に襲われた)
A子もなんだかぐったりしてるし。
何の現象も起きなかったので、ぶぅぶぅ言いながら先輩はその湖を一周して帰ることになった。
途中、ボロボロのバスなんかが合ったりして気持ち悪さ、最高潮。
そのうえ、道を間違えて山道に入りエンジンストップ。
ぬかるみにタイヤが嵌っちゃって出れなくなった。
流石にやばい雰囲気が立ち込めて、私らはぎゃあぎゃあ、前にいたB君も押し黙っちゃって。
そんな状況も先輩の
「おらぁ!出ろや!むかつく!」
の一言で解消。
エンストも直り、ぬかるみから無事脱出。
麓のローソンで一服中、B君が奇妙な事を言い出した。
「捨てられてたバス、あったろ?あそこで、俺、白い手がおいでおいでしてるの見ちゃった・・・。」
いやーな空気が漂ったのだが、また先輩が彼に絡みついておどけるので、結局笑い話になってその場は収まった。
みんなを送り届けて、最後私と先輩二人きりになったとき、先輩はこっそり私に教えてくれた。
「俺、結構気持ち悪いもの見分ける性質でさ。すごい霊感ある友達に、お前は結構すごいって言われたことある」
らしい。
先輩の友人の話によると、先輩は触れるだけで悪いものを消しちゃう力があるそうだ。(ほんとか?)
そう前置きして、先輩は言った。
「俺、Bに絡んでたろ?あの時のあいつの背中すげー気持ち悪かったんだ。」
帰って速攻家に盛り塩おいた。

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