くねくね
2022/11/15
これはお父さんから聞いた話です。
お父さんが出張で東京に行くときの話しです。
その日は、朝から雲ひとつ無い陽気で、きもちよかったそうです。まだ新幹線ができていなかったから、仙台発朝一番の【特急ひばり2号】に乗って行ったそうです。
丁度列車が福島県の白河駅をすぎて栃木県との境辺りに入ったとき、右の車窓を見ていると、白い紙のようなものがくねくね動いていたそうです。
お父さんは視力が良かったのですが、それでも見えないくらい遠くでしたそうです。次の停車駅の黒磯駅で、長く列車が止まるので、ホームに出て深呼吸をしたそうです。
そのとき後の車両で、おじいさんがタンカで運び出されていたそうです。その人を見てみると、驚くことに、車内から見えたあのくねくねしたもののように、くねくね体がうごいていて、お父さんは冷や汗をかきあわてて車内に戻ったそうです。
おじいさんは、望遠鏡を首から提げていて、もしかしたらあのくねくねしたものを間近に見てしまったんだろうとお父さんは言っています。