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横浜市の外れにある山

2019/08/22

今から20年近く前の話。
当時小二の俺は、友人TとIと一緒にTの親に連れられて山登りに行った。
途中で「杖代わりに」とみんなで木の棒を拾い、それを突きながら登って行った。
山頂近くで行き止まりになり、Tの親が抜け道を探しに行ったので俺達三人だけが残された。
しばらくするとTの親が戻って来た。
姿や服装は同じだが、どことなく違和感を感じた。
「こっちに道があるから行こう」と言うので、俺はついて行きそうになった。
しかしTがとっさに「この棒は何のために拾ったんだっけ?」と聞くと、「野犬を追い払うためだ」などと言い、また元来た方向に戻って行った。
数分後、別の方向からTの親が帰って来たが、一回ここに戻って来たかと尋ねても、首を傾げて「戻って来てない」と答えた。
この時、幼いながら狸や狐の化かしは実在するのだと確信した。
読みづらい上にあまり面白い話ではないかも知れんが、紛れも無い事実だけを書いた。
しかしあの時Tが機転を利かせて質問していなかったら、どこに連れて行かれたんだろうか?
ちなみにそれがあったのは横浜市の外れにある山な。
それほど田舎の出来事でもなければ、それほど古い時代の事でもない。
つまり何が言いたいかっていうと、山の中では昔も今も何が起こるかわからないから気を付けてって事。

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