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ハセベさん

2019/07/18

小学校1年の時に病気で入院して、
夜中病棟で毎晩のように泣いてた。
泣き始めるとすぐに看護婦さんが来てくれて、
寝付くまで一緒に居てくれた。
名前がハセベさんと言って、若くて可愛い人で、
子どもながらに自分はその人の事を好いてた。
半年程入院生活が続いたけど、毎晩のように僕は泣いてしまい、
毎日泣き始めるとすぐにハセベさんが駆けつけてくれてた。
無事手術も終えて退院する事になった日に、
ハセベさんは居なかったんだけど、母に
「ハセベさんに宜しくお伝えください」
と、婦長さんに伝えてもらった。
自分が高校生になって、その病院の内科に行く機会があり、
ついでと思い小児科病棟に寄ったら、
当時の婦長さんはまだ現役だった。
当時の事を話しててハセベさんの話になって、
婦長が思い出したように話し始めた。
ハセベさんって、
当時看護婦でそんな名前の人は居なかったらしい。
はっきり名前も覚えていたし
漢字でも覚えてるし下の名前も覚えてる。
僕が熱だして泣きじゃくってた日、
部屋に現れて手をつないでくれていた日も鮮明に覚えてる。
特徴等を婦長に伝えたけれど、
やはりそんな人は居なかったといわれた。
いまや真相は闇の中です。

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