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ロッカー

2019/06/24

高校生のとき文化祭の準備のために、
いつも置き勉している教科書などを持ち帰らなくてはいけなくなった。
それが重くて面倒くさいので、
普段あまり使われていない教室の後ろのロッカーに入れておこうと思った。
とはいえ誰かにいたずらされたらイヤだなと思ったので、
ロッカーを閉めたあと、
「誰が来ても開けないでね。私が来たら開けてね。鍵をかけておいてね」
とロッカーに話してさすっておいた。
文化祭が終わって、
さて教科書持ってくるかとその教室へ行ってロッカーを開けようとしたら全然開かない。
やべー、先生に見つかって鍵かけられちゃったかなと焦るくらい開かない。
ちゃんと力込めてガタガタいってるのに。
それでそういえばしまうときに、
開けないでって頼んだことを思い出した。
「ありがとう。私だよ。鍵かけてくれてありがとう。開けてください」
と話しかけてさすって手をかけたら、
ススーッと軽く開いた。
すごく驚いた。
いやな感じや怖い感じはしなかった。
もう一回ありがとうーって言って教室を出た。
もしかしたら、暗示かもしれない。
鍵をかけたって自分に暗示がかかっていて、
力を込めているつもりでも開けなかったのかも。
でも、すっごく力を入れて開けようとしているのに
ビッチリ閉まってたんだよー。

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