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小学校の屋上

2019/06/19

小学生の時にいじめに遭ってて、
とうとう教室移動のどさくさに逃げ出した。
でも、家には母親がいるから帰られない。
結局、小学校の屋上に通じるドアの前で
授業が終わるのを待っていた。
だが、休み時間に他の学年の生徒に見つかり
(彼らは何も言わないで去っていった)、
どうしたものかと、普段鍵がかかっている筈のドアノブを
何となく回してみると、驚いた事に鍵がかかっていなかった。
屋上に出て、しばらくボーっとしていたんだけど、
ふとこのまま飛び降りちゃおうかなとか考えて、
屋上の端に行った。
フェンスが無かったので、
簡単に飛び降りる事が出来る状況だった。
ま、寸前に我に返って
慌ててそこから離れたんだけど。
その時は冬だったし、
上着も持っていなかったので、
寒くてまた中に戻った。
そこで、先生に見つかった。
今まで何処にいたのか?との質問に、
屋上にいたと応えると、
先生達は顔を見合わせて、
「どうして鍵が開いていたんだろう……」。
今、その時の事を思い出すと、
たまたま鍵が開いていたというタイミングの良さに、
もしかして呼ばれてたのかなとか、少し怖くなる。
余談だが、飛び降りる寸前で我に返ったのは、
本当にハッキリと目の前に家族の顔が浮かんだせいだった。
思わず驚いて、身体がのけぞったぐらいハッキリと見えた。

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