祖母の家に預けられていた頃
2019/06/18
私は小さい頃、祖母の家に預けられていたのだが、そこでやたら不思議な事があった。
屋根で昼寝してて、起きてから祖母がいる台所に行ったら、
「え、昼寝してた?あんたさっきまで居間で芋食ってたのに」
と言われ、居間へ行くと、
床に食いかけの芋(人間じゃない歯形付き)が転がってたり。
一緒に預けられてた弟が、バケツ一杯にオタマジャクシ捕まえてきたの見て、
「そんなに飼えないし、どうせあんた途中で飽きるんだから逃しな」
とオタマを全部川に返した翌日、
玄関を開けたらどでかいウシガエルがでんと座ってて、
私に一礼してノシノシ去って行ったり。
近所の子達と隠れんぼしてて、
残り一人がなかなか見付からずに皆で探してて、誰かがふっと
「ところで、残り一人って誰だ?」
と言い出し、改めて数えてみたらちゃんと全員居て、
誰も残り一人がどんな顔だったか、どこの誰なのかわからなかったり。
一度弟が行方不明になり、町中で探してる中、
庭の小さい祠みたいなのに向かって、
「弟が無事ですみますように」
とお願いして振り返ったら、
そこに弟が突っ立ってた時はびっくりした。
弟は庭で遊んでた所までは覚えてるが、
行方不明になってた間の記憶はまるで無いらしい。
中学生になって親元に戻り、
たまに行くくらいになってからは何も起こらなくなって、ちょっと寂しい。