一軒屋の離れ
2019/06/16
15年くらい前のある晩、
友達が青い顔してやって来た。
オレのアパートから歩いて2分の場所に
一軒屋の離れを借りて住んでいるのに、
「今日泊めてくれ」
と言う。
いつもと様子が違うし、
兎に角部屋に入れ話を聞くと、
「この2~3日夜中になると金縛りにあうんだ・・・」
マヂで全く霊など信じてない奴がそんなことほざくので、
面白くなって詳しく聞いてみた。
オレ「で、どんな感じなの?」
友達「寝てると背中に氷みたいに
冷たい小さい奴が抱きついてきて金縛りになる」
なんか洒落にならん感じ・・・
次の朝、自分の借りている離れに帰ろうとする友達に、
「寝るとき頭側の壁に立て掛けとけば?」
と言って、般若心経が書いてある色紙みたいなのを手渡した。
いつに無く素直に受け取った友達は、
力無く帰っていった。
それから2、3日して友達の部屋に行って
「大丈夫か?」
と聞いてみた。
すると
「言われたように立てかけたんだけど・・・」。
友達は色紙が倒れないように
30度ぐらい角度を付けて立て掛けたらしいのですが、
ソノ時が来たらこちら側に色紙が倒れて、
般若心経の文字が下になり見えなくなってしまったんだそうです。
修学旅行で行った京都のお土産屋で買った安物は、
あんまり効き目がなかったか。
でも、その次の日からは
金縛りにはあわなくなったと言ってたから、
少々効いたのかも(w
その後、アパートの管理人のばぁさんに聞いてみたら、
友達の借りていた離れは昔、
小さい女の人が住んでたそうです。
しかも病気になり、
その離れで死んでしまったんだと。
聞いた瞬間は正直怖かっタ