ネット上に存在する不思議で怖い話を
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帰宅

2019/06/01

実話です。
私は普通に社会人で、結婚もしてますし子供も二人。
今年30歳になります。
そして、正気です。
いたって健康で脳の病気などもありません。
1月24日
この時期非常に忙しく、私は疲れ果てて家路につきました。
午後8時30分頃、駐車場に車を止めて、
玄関のドアを見ながら歩を進めます。
頭の中は、早くメシ食って風呂入って寝たい。
これだけ。
家族には疲れていることを見せたくない私は、
玄関のドアを開け、テンション高めに「ただいま!」と言います。
その瞬間、ガキン!ともバチン!とも言えないような衝撃が両耳の鼓膜を襲い、
あまりの痛さに目をつぶり、立っていられなくなりました。
天と地が入れ替わったような、
世界が反転したような感覚があって、頭がガンガンして、
「ぐあぁぁっ!!痛ってえぇ!」
と、久しぶりに腹のそこから声を出しました。
しばらく目をつぶってしゃがみ込んで、脂汗かきながら耐えてたんですが、
嫁も子供の声もしないので、変だな、ちょっとは心配してくれよ、とか思ってたら、
フッと痛みも眩暈もなくなったので目を開けると、布団の上に立ってました。
けど、私の家じゃない。
いや、私の実家?
混乱しました。ものすごく。
「やっとおきたの~?早くご飯食べちゃって!」
となんだか懐かしい声。
母ちゃん?
身長デカイ。
というかすごく若い。
声もなんだか違う気がする。
「えっ?母ちゃん!?なんで?!っていうか…!!!!」
目が見えづらい!
床が近い!体がうまく動かない感じがする。縮んでる?
手がムチっとしてるし。
というか子供!?
昔か!!
そんな馬鹿な。夢か!?
いやどっちが!?どうしよう!
そんで、心臓バクバク。
なんだか勝手に涙が溢れてきて、いい年こいて、イヤこいてないのか?
とにかく大声で泣きました。
ものすごく怖かった。理解出来なくて。
「どうしたのよ~。急に泣かないでよ~」
と近づいてくる母ちゃん。
涙でいっぱいの目を手でこすって、前を向くと、嫁がいました。
家族で普通に飯食ってました。
「うえ!?」
と、突然奇声を上げる私。
びびる嫁。
「なに!?どうしたの?」
私「えっ!?‥今何月何日?」
嫁「2月‥6日。日曜日でしょ。なんなの?」
固まる私。
私「‥今年って何年だっけ?」
嫁「2010年」
よかった。マジで良かった。
でも、その間の約13日間の記憶がまったく無いんです。
私の記憶では、ガキン!と衝撃を受けてから体感で恐らく10分程度。
でも、実際には13日間も経過している‥。
嫁の話だと、私の様子はいつもと変わらず。
普通に会話もしてたし、飯も食べてたし、寝てたし、子供と遊んでたと。
会社の仲間に聞いても、いつもと変わらずに仕事してたし、
飲みにも行ったじゃん。と。
一応病院に行って、(変な経験したとは言ってないが)
頭痛くなってからの記憶が無い旨を伝え検査もしましたが、異常はありませんでした。
「恐らく、ストレス性の一時的な記憶障害でしょう。
にも支障は無いようですしそのうち治りますよ」
って言われました。
その後は何も起こらず、今に至っていますが。

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