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箪笥の話

2019/05/20

うちの骨董屋は実は箪笥がメイン。
バブル当時、外人さん向けに箪笥を沢山出しました。
外人さんは船箪笥、薬箪笥、階段箪笥、車箪笥など
金具の派手な箪笥が好みで、
金具の小さな箪笥は好まなかったようです。
ある日、桐箪笥の良いのが入ったのですが、
金具が地味だったため売れ残ってしまいました。
結構いいものだったので、
お袋が自室で使うことになりました。
両親の寝室に運んだ次の朝、
親父があの箪笥を店に戻すので手伝えと言ってきました。
その時、
おかしいなと思いましたが、
特に訳は聞きませんでした。
先日、古物の怖い話を発掘に行った際に、
その時の事を思い出し訊ねてみると・・・
箪笥を寝室に運んだ晩、
箪笥の中からカリカリ引っ掻く様な音が一晩中聞こえて、
怖くて寝れなかったそうです。
箪笥は近隣の旧家から買った物で特にいわくは無く、
その旧家は今でも幸せに暮らしているとの事。
親父いわく、
「箪笥も長年使われていると魂がこもるのかも。
長年居た家を離れて寂しかったのでは」

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