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実家へ帰省

2019/05/13

ほんの3日前の話です。
正月、実家へ帰省しました。ところが、実家に着いたら、
「ただいまー。おかあさーん…」
「あの、どちらさまで?」
「何言ってんの…。私。○美」
まるっきり他人の目で見ている母。お兄ちゃんが出てきて、気付くかと思いきや、「何?なんなの」って。
運転免許証見せても2人は不審な顔をするばかりで、ぜんぜん気付いてもらえない。どうして?何で?結局、らちが明かないので引き返し、泣きながら考えた。
正月だからホテルとかいっぱいだし、近くにはない。やがて、小学校時代の親友の家を訪ねる事にしました。親友はいなかったけど、おばさんは元気で私のことを覚えていてくれた。
事の次第を話すと大変びっくりしたけど、「とにかく、今日はもう遅いから明日おばさんと一緒にいこ」と言ってくれた。その夜は安堵と疑問でゴチャゴチャして、なかなか眠れませんでした。
翌朝、見回すとおばさんはいなくて、先に実家に行ったのかなと思い、私も行きました。
(鍵は田舎なのでネジをとめるだけでした)
こわごわと実家に行くと、おばさんはおらず、かわりに母がいました。私を見ると、
「アンタ!何してたの!」
「えっ…」
「昨日帰ってくるって言ったでしょ!だのにいくら待っても来ないから、えらく心配したがな!」
「え?え?だって昨日行ったら…」
「一日中いたけど、誰もこんかったわ」
もう頭の中が真っ白です。壮大などっきりに引っかかった気分で、ボーっとしていると、
「それで、アンタ昨日はどうしてたの」
「え、○○ちゃんとこに泊まらせてもらって…」
「ちょっと。やめて」
「え」
「あそこ、おととし火事で燃えちゃったのよ。泊まれるわけないでしょ」
そんな。昨日は確かに泊まった。おばさんだって…。
「その火事で○○さん(おばさん)が亡くなったのよ」
今、実家でこれを書いています。いまだに信じられません。なお、その後もう一度行ってみたら、全然別の家が建っていました。もちろん、おばさんはいませんでした。
続報、と言っていいのか分かりませんが。
あのあと、再び今の住居に戻ってくる際に、卒業文集の電話番号などをメモって、親友(おばさんの娘さん)に1度連絡を取ろうと思いました。結果は、半ば予期したとおり行方不明。
おじさん、つまり父親はずいぶん前に離婚したあと、借金で自殺しています。何より衝撃だったのは、墓や葬式の記録といったものが一切なく、部分的にとは言え、ひとつの家族の存在が抹消されたことになります。
そんな中で、どうしておばさんは私の前に現れたのでしょうか…。

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