廃工場
2019/05/03
友人が小3の頃、
近所に入ってはいけないと言われていた
廃工場があったのだが、
ガキの常として当然、
入り込んで探検しようという話になった。
中に入ると当然荒れ果てていたのだが、
一部屋、職員の休憩室のような畳の間があり、
そこだけほこり一つ無くきれいに片付いており、
ちゃぶ台の上には、今いれたばかりのように湯気のたったお茶と、
最中のような茶菓子がいくつか置いてあったそうだ。
バカガキだった彼は、
これ幸いとその菓子を食ったうえ、
味をしめて何回か出かけたそうだが、
そのたびに人気は無いのに、
いれたばかりの茶と菓子は置かれてあったそうだ。
今思えば、不思議でならないと彼は語っている。