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とある風習と儀式

2019/05/03

厄落としの儀式はぜんぜん違うけど、
似たような経験したことある。
こちらの風習は、一般的な厄年は氏神様のところで払ってもらい、
それと別の日にやる厄年みたいなのがあるのですが、
米を落としながら、近くの関連する社に行き(人によって違う)、
社を清めて夜を過ごすというものです。
意味合いとしては、成長するに従って身体のけがれが増えるので、
(このけがれは、悪いものがつくとか罪で汚れるではなく、
心が空になるとかいう意味)
それを満たしてもらい、次の成長に備えるみたいな感じで、
怖い感じのものではありません。
儀式の最中はいろいろと制約があり、特徴的なのは、
米を点々と落としながらお社に向かう途中、
ぜったいに振り向いてはいけない、話してはならない、
日が沈む前にお社へ着かなければならない、です。
他にも色々とあるのですが、自分はあまり信心深いほうではないので、
地域の人が用意してくれてるところだけ
(儀式をやったかどうかバレるところだけ)
ちゃんとやろうと思って、こっそりメモを持って行きました。
夕方、米をもって、塩を口に含んでから家を出るのですが、
晴天で綺麗な夕焼け小焼けだなぁと思ったときすでに、
雷のような音というか、地響きのようなものがゴロゴロ鳴っていました。
どこかで通り雨かなと思って気にせずに進んでいると、
いろいろと不可抗力な知り合いとの出会いとかで、
さっそく儀式通りにはいきませんでした。
米だけはちゃんと適当に落して、振り向かずに歩いていたのですが、
耳元でパン!パン!パン!と手を叩く音がしました。
あれ、儀式の盛り上げ役(?)かなと、
誰かかついて来てるなら、さっそく制約破ったのバレたと思いつつ、
(誰もついてこない話でしたが)
先を急いでいると、やっぱり耳元でパンパン手を叩く音がして、
横を向くのですがなにもない。
後ろを振り向いてみたのですが、
道下の遠くの田んぼで近所の子供が遊んでいるだけ。
山間なので、隠れるとこはあるとはいえ、
音の方向くらいだいたいわかるし、
(響いてしまうとわからないけど)
山を誰かついていたら藪の音でわかるし、
まだ明るかったので恐くはありませんが、
気分的にやっぱり嫌な気分に…。
気持を盛り上げようと、脳内でずんどこぶしを歌っていたのに、
サビにさしかかると、またパンパンパン!って鳴ってサビ歌わせてくれないわ、
雷のようなものはずっと鳴っていて、
ずっと自分の後ろをついてくるような感じだわで、
なんかどんどん落ち込んでしまい、仕方なく音を聴いて分析。
雷というか地響きのような音や、手を打つ音とは別の感じで、
空気が波打つような感じで、
でんでんでんでんでんと一定の太鼓が鳴っていました。
それを聴いていると、体ががゆくなるような(振動するような)感じです。
雷の音は遠くから響いてくる感じでしたが、
手を叩く音と太鼓の音は、なにもない空間から鳴っている感じで、
遠くまで響かないような感じなのに、
不思議と耳元に届いているような。
しばらくまわりを見ていたのですが、
音以外にはなにもなかったので耳鳴りかと思い、お社に向かいました。
家に帰って寝るまで鳴っていて、耳をふさいでみると、
耳をふさいだ時にザーッという音が流れるほかに、
まだその太鼓と地響きが鳴っていて、
その時になって怖くなったのを覚えています。

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