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日本刀の展示販売会

2019/04/19

祖母から聞いた話。
祖母が15,6歳くらいの時、日本刀の展示販売会みたいなのに祖母の父に連れていかれて、
特に興味も無くフラフラとしてたら、ある日本刀がふと目についた。
全然興味が無いけど、確かに日本刀って美しい。
買う人の気持ちが分からなかったけど、確かに美しい。
美しい、美しいのは欲しい。
もっと近くで見たい。自分が刃に映るのが見たい。
欲しい…
見たい欲しい…
欲しい!!!
祖母は祖母の父をつかまえて、
これがいい、もう何もかも要らないからこの刀が欲しい、
これを買って欲しいと必死に頼んだらしい。
今まで刀に全く興味の無かった娘が突然に狂ったように頼むので、
ビックリした祖母の父は、お金を取りに戻るからと嘘をついて、祖母を引っ張って家に戻ってきた。
祖母は、欲しい…欲しい…と繰り返してたけど、会場を離れた途端に無言になって、
ちょうど家の隣にあった菓子屋の前を通った時「かりんとうを買いましょう」と言い、
祖母の父は「良かった治った!」と安堵したらしい。
その刀は切腹の時などに首を切り落とす為の刀だったそう(刀に詳しくないので名称知らない)。
小さい頃から耳にタコができるほど繰り返し聞かされた話。
話は変わるけど、私が16歳の時に祖母が亡くなり、
愛用していた包丁を形見分けにもらってきたんだけど、
その形見分けをする日、貴金属や着物なんかもあったのに、
何故か包丁が欲しくて欲しくてたまらなかった。
持って帰って改めて見てみても、
なぜこれが欲しかったのかさっぱり分からない。
まあいいかと台所に置いた。
それから10年がたつけど、おっちょこちょいの私なのに一度も包丁で手を切らない。
2度ほど足に落としたけど、全然足には切傷が付かず床に傷がついた。
今日も軽快にキャベツを千切りしてます。

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