洒落にならない『いたづら』
2019/04/15
信じてくれないかもしれないけど、
一応書いてみます。
自分でもこの話が、
夢か現実かがはっきりわからないのです。
今から10年くらい前の話です。
僕は小学5年生でした。
夏休み、埼玉県で1人暮らしをしている
おじいちゃんの家に遊びに行きました。
1週間くらいおじいちゃんの家に泊まりました。
そして、自分の家に帰る日が来ました。
帰り際におじいちゃんが昔使ってた双眼鏡を僕にくれました。
おじいちゃんが家を掃除してたら
タンスの奥のほうから出てきたので、
今は使わないからって僕にくれたそうです。
僕はそれを家に持ち帰りました。
その双眼鏡はとても遠くのものが見えました。
僕は家のベランダから、
双眼鏡を使ってよく空を眺めてました。
青空や雲や月や星を観るのが毎日の週間になっていました。
そして、ある夜、僕はちょっとした好奇心で、
双眼鏡で人の家を覗いてみました。
ほとんどの家はカーテンをしめてますが、
あるアパートの一室だけカーテンが閉まってない部屋がありました。
閉まってないと言うか、カーテンが無かったようです。
そのアパートの部屋には女の人が一人暮らしをしてるようでした。
僕は、その家を毎日覗くようになりました。
いつも女の人が1人でいます。
その人は20歳くらいで、とてもキレイなひとでした。
僕は、毎晩、双眼鏡でその人の家を覗いてました。
そんな日が3ヶ月くらい続きました。
ある夜、僕はいつもどうり、
アパートの女性の部屋を覗いていました。
この日は部屋が暗かったので、
まだ女性は帰宅してないようでした。
すると、女性の部屋の電気がつきました。
僕は帰宅したんだと思い、双眼鏡を覗きました。
覗いてみると、女性はいましたが、
みたこともない男性の人も一緒にいました。
ぼくは、誰だろうと思いましたが、
たいして疑問に思いませんでした。
だけど、男性は1週間に2、3回、
女の所に来るようになりました。
男はそのアパートで一晩過ごす日もありました。
なぜだかわかりませんが、
僕はだんだんその男に腹が立ってきました。
その男がムカツク存在になってきました。
僕はその男を脅かしてやろうと思いました。
「女のアパートに来るな!」
と言う意味で警告してやろうと思いました。
そして、考えついたのが、
男がいつも乗ってくる車にいたづらしてやろうということでした。
その男は、いつもアパートの隣に建っている
マンションの前に車を停めます。
ある日、僕は、そのマンションの8階くらいから
男が車で来るのを待ちました。
そして、1時間くらいたったら
男がいつもどうり車でやって来ました。
そして、いつもどうりマンションの前に車を停めました。
男は車から降りて、隣のアパートに入っていきました。
その時の時間は、午後4時くらいでした。
まだ空は明るいのに、あまり人がいません。
僕は、今いたづらを実行しなかったら、
もうチャンスは無い・・・と思いました。
だけど、いたづらと言っても、
何をどうするかまでは考えていませんでした。
その時、目に入ったのが、
マンションの廊下に掛かっていた消火器でした。
今、僕はマンションの8階にいます。
そこから、男の車に消火器を落とせば
確実に車はダメになると思いました。
だから、僕はさっそく消火器を落とそうとしました。
だけど、少しためらってしまいました。
そして、落とそうか迷ってるうちに、
小学校低学年くらいの少年が2人、
自分の方に向かって歩いてきました。
僕は自分で消火器を落とすのが怖かったので、
その少年に落とさせようと思いました。
僕は少年2人をよびました。
少年は僕の所に近づいてきました。
そして僕は
「この消火器を下の車に落としてみ!面白いよ!」
と言いました。
だけど、少年2人は少し怖がっていました。
なので僕は、
「じゃあ、あの車にあてたら、イイ物あげるよ」
と言いました。
すると、その少年は少しためらいながらも
消火器を落としてくれました。
落としたのはいいのですが、
その消火器は狙いがはずれて、車に当たらないで、
マンションの1階で遊んでいた女の子の頭に当たってしまいました。
僕はその後の記憶がありません。
気付いたら自分の部屋の布団の中で震えていました。
僕は警察に捕まるんだ・・・とずっと思っていましたが、
10年たった今も警察は来ていません。
というか、その時の記憶があまりないのです。
だから、僕の夢なのかもしれません。
だけど、おじいちゃんから双眼鏡を貰ったのは確かです。
あれ以来、双眼鏡であのアパートは覗いていません。
マンションから消火器を落としてしまったのは、夢なのかなぁ・・・
マンションから消火器を落として少女が死亡したなんて
ニュースは聞いたこと無いし・・・