おばあちゃん
2019/03/23
漏れのばあちゃんは俺のことをずいぶんかわいがってくれていた。
俺もそんなばあちゃんが大好きだった。
そんな、ばあちゃんが亡くなる2日前の夜。
その日の夜は家族が交代で病室のばあちゃんを見守っていた。
母親が
「ちょっと飲み物買ってくるわ」
と、俺を独り病室に残し出て行った。
夜の2時半。
流石に眠かったのか、ベッドの脇の椅子に座りながら
こっくり…こっくり、と夢と現を彷徨っていた。
ふと、ばあちゃんがむっくり起き上がった。
(寝たきりのはずが)
「え…?」
とわけがわからずぼけっとしてると、
突然ばあちゃんが俺の首を締めて来た。
無表情で。
「…うぉ…なんで…」
あのばあちゃんにこんなことをされていることが、
恐くてたまらなかった。
死ぬ、と思った時に、
ガクン、となって、椅子から落ちそうになっていた。
見るとばあちゃんはいつものように寝たまま。
母親が程なく帰ってきた。
俺が
「遅いよ、どこまで買いに行ってたの?」
ときくと
「え?スグそこの自販機じゃん」
と。
時間の感覚が狂ったのかな…あれは。
2日後、ばあちゃんは臨終した。