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視線

2019/03/19

電車内。
満席で、どこにも座るスペースがなかった。
しかたなく、開閉ドアの端に背もたれて、
カバンから週刊誌を取り出そうとしたとき、視線に気付いた。
これは実話ですし、なんの脚色もありません。
ありのまま投稿いたします。
また、時刻などが定かではなく
記憶の届く範囲で書き込みます。
その時の状況も、座れないでいる人間が私一人であるということ
そして、席がほぼ満席であると言う事をのぞいて、覚えていません。
視線の主がわからない。
しかし、気にするほどの事でもなく、再び週刊誌に目を通した。
すると、あたりの雰囲気というか
すこし空間が「ぐにゃり」と歪んだような気がした。
その時、瞬時に「ヤバイ」と感じた。
先ほどより強烈に視線を感じ
一つ向こうの座席シートにいる、
うつむいた少女(13~14歳ぐらい)に気付いた。
こうして投稿している今も、鳥肌がたち、
背筋が凍り付いています。
少女はうつむいていたので
「彼女かな?」
と思いましたが、それでも何と言う事は無く、変な気持でいた。
週刊誌を読んでいるのか、
何を読んでいるのかわからない感覚でいたが、
今度はすぐ耳元で囁くような声がきこえた。
「○○○○○は・・・○○○ぞ!」
今思うと、日本語なのかわかりません。
そして再び少女の方をみると、うつむいていた
少女が上目使いで私のほうを凝視している。
私は怖さで目をそらせずにいたら、少女がうつむいたまま、
ニタ~と口元をほころばせた。
それでもその目はぎょろりと怒りのような表情で
私に向けられていた。
腕の極端に細い、髪の長い、色の白い・・・。
そんな印象を記憶しています。
目的の駅に降り、駅の階段を降りる際
ホームの方を振り返りました。
ホームの真ん中に佇むその子は
怪談を降りる私の方をやはり凝視しており、
私はあしがすくみしばらく呆然としていると、
突然、少女が私のほうへ全速力で走り出しました。
当然、改札に向って逃げ、タクシーを拾い
その場を離れました。
細かいところは憶えていませんが、
それもそのはず。
あの時は周りを見る余裕なんてなかった。

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