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心ここにあらず

2019/03/16

俺の幼なじみから直接聞いた話なんだけど。
そいつが言うには
世の中には生きながらに
死んだような人間が居ると言う事だった。
俺とAは(幼なじみをAとする。)
小さい頃から同じアパートで育ち
兄弟のように仲がよかった。
Aが言うには
その2人が住んで居たアパートの地下には
物置みたいな部屋があって
そこにはホームレスの女の人が住んでたらしいんだ。
俺も確かに
地下に部屋があったのは覚えていた。
Aは続けて話した。
お前がその人を覚えてナイのも無理はナイ。
普通はそういう人は
記憶の中に残らないんだよ。
Aが言うには
その人は他人の不幸を喜ぶ魂のナイような人何だと。
そして続けて俺に言った。
俺とお前は
確かにその人と話した事があるんだよと。
俺にはどうしても思い出せ無かった。
そしてAに疑問を投げかけた。
なぜAは覚えてるんだと。
そしたらAは静かに話しだした。
Aは1人で散歩をしていたら
前からきた女の人に腕をグッと掴まれて
AだろAだろとニタニタしながら話しかけられ
お前の事覚えてるよと言われたんだと。
その瞬間にAはすべてを思い出したと言っていた。
その話しをした後
静かにAはこう言った。
もう俺ダメなんだと。
その一年後
Aは眠るように自分の部屋で死んでるところを
お父さんに発見された。
Aは俺に言っていたんだ。
その女の人に会う前から。
もう生きてく気力も希望もナイと。
だから見えないものが見えてくるって。
その時確かに目の前に居るはずのAは
心ここにあらずで不思議な感じだった。
三人で話してたんだが
もう一人は俺とAの話が飛び飛びで話してるように聞こえ
何を話してるか解らなかったと後に言っていた。
2人の中では確かに会話は成立してたんだが。
この話の他にも沢山の話をこの時していた。
一時間では話せないくらいの話を
一時間ぐらいでしていた。
全部を話し終えた時
漠然とした中
Aはもう死んでるんだなって俺は思った。
確かにあの瞬間時間とか
空間を超越してる何かが2人の間にはあった。
以上俺が体験したホントの話。

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