そっち系
2019/03/11
兄の話。
東京に用があって、
とりあえず上野まで行こうと電車に乗った。
1時間以上かかるので座れたし、
さて本でも読もうかと思っていたら、
乗った電車のドアがなかなか閉まらない。
快速通過待ちかなんかだろうと思っていたが、
何のアナウンスもない。
ん?と思って顔を上げると、そこが上野駅だった。
体感時間はほんの5分ほどだったらしい。
後日談。
実は偶然、友人が同じ電車に乗り合わせていた。
私の兄とは面識ないから知らんかったが、
その人は電車に乗って手前の座席に座り、
かばんから文庫本を取り出して読み始めた。
と思ったら、ページをめくる手が空中で止まった。
ページを一番高くなる角度でめくった、その状態で固まったそうだ。
本を開いたまま眠っちまうのはよくあるが、
腕が浮いている状態だから寝てはいないはず。
しかし、駅に着くまでの1時間以上、
時を止めたかのようにずっとそうしていた。
腕を鍛えてたのかね?あれは。
そのことを兄に話すと、
「逆DIOかよ・・・」
と、ちょっとビビッていたみたいだが、
時間が止まったかのように・・・のくだりでなんか苦笑いし始めて、
「あー俺そのシリーズ大好きだからなーなんかそっち系のが憑いたんかなー」
と言い出した。
その後は特に何もないが、『そのシリーズ』がなんだか今でもわからない。
でも、絶対ろくなもんじゃなさそうだ。