女の子の笑い声
2019/03/08
昔
夜中に女の子の笑い声が聞こえてきた。
耳元・・・と言うほど近くなかったが、
なんとなく耳につく。
一体なんなんだ?
と思いつつ気になっていると、
だんだん声が大きくなってきた。
そのうち耳元で
大きな声で笑い声が聞こえ始める。
字に書いたような
「きゃははは~~きゃははははは~~!」
という感じだった。
すると、寝ているベッドの周りを走り回る気配。
女の子だ。
ベッドの頭側と左側は壁なので
生身の人間とは思えなかった。
こえぇ~~~~と思っていると、
女の子は不意に立ち止まり、
「よかったね~~、よかったねぇ~~」
と言い出す。
いい加減怖いのとイラつくので
「何がよかったんだよバカッ!」
と心の中で叫ぶと、
無言になり私の首に右側から倒れこんできた。
そのまま首を圧迫される。
苦しい!怖い!
と、もがき、必死でお経を唱えた。
すると、息苦しさは消えたものの、
笑い声が耳に残る。
何とか助かった・・・声も遠のいている。
とは思ったものの、
なんとなく遠のいていく声が気になり、
耳を澄ますと、
笑い声がカムバックしてくる。
おお!これはいけない!帰ってくる!
と気付き、必死でほかの事を考えていると、
いつの間にか眠りについていた。
生まれて初めて命の危険を感じた体験だった。