山は怖い
2019/02/12
昔、自分の地元にあるとある女子高が、
学年オリエンテーリングで山登り行った。
女の子の集団なので、
山道でも当然おしゃべりしたり、
はしゃぎまわっている。
そのうち、後続の数人が付いて来ていないことに気が付く。
一行は
「道草を食っているんだろう」
と思い、休憩している間に
その子たちの友人数名が呼びに行った。
しばらくして、呼びに行った子達も帰って来なかった。
おかしいと思った引率の教師が数名、
探しに戻ったが、彼らもやはり帰ってこなかった。
流石に大騒ぎになって、すぐ一行はそのまま山を降りて、
地元捜索隊に出動要請をしたが、捜索隊は
「今は山に入れない。後で連絡するから、今は宿に帰れ」
とのこと。
翌日、行方不明の生徒と教師は
全員一箇所に倒れて亡くなっているのを発見された。
捜索隊の話によると、その山は温泉が出たりする反面、
超有毒な硫黄ガスが噴出したりすることがあり、
おそらく最初に行方知れずになった生徒たちは
面白半分でガスが噴出しているところに近づき、
そのまま死んでしまったのだろうとのこと。
その後、彼女たちを探しに行った者たちは
倒れている彼女たちを見つけ、
慌てて駆け寄ったところをガスであぼーん。
すぐに捜索隊が入らなかったのは、
行方不明者が生きている確率は無いに等しく、
ガスが収まらないと死体を見つけても近寄れないためだそうで。
山って、怖い。